世界情勢が激動するなか、日本をどう守るのか―。陸上自衛隊に「特殊作戦群」(特戦群)を創設し、初代群長を務めた荒谷卓(あらや・たかし)氏(63)と、海上自衛隊の「特別警備隊」(特警隊)創隊に携わり、初代先任小隊長となった伊藤祐靖(いとう・すけやす)氏(58)が、夕刊フジの緊急対談に応じた。陸・海で自衛隊最強の特殊部隊を率い、退官後も伝説的存在として現役自衛官らの信頼を集める2人の〝猛将〟が、国際紛争の裏側にも精通する鋭い読みで、ウクライナ紛争や「台湾有事」についての見解を語り、日本が直面している重大な危機も明かした。 (取材・構成、丸山汎) ◇ ――特警隊、特戦群は「自衛隊の切り札」と言われる 伊藤氏「特警隊は、私がイージス艦の航海長だった1999年、日本人を拉致した可能性がある北朝鮮の工作母船を追跡した事件が契機となって、拉致を二度と許さず、日本人を奪還するためにつくられました。隊員は皆、