アイヌ民族発言 「共生」の理念はどこに (08/19) 道内の議員から、耳を疑う言葉が飛び出した。 札幌市議で、自民党・市民会議に所属する金子快之(やすゆき)氏が、短文投稿サイト「ツイッター」に「アイヌ民族なんて、いまはもういない」と発言した。 金子議員はこうも言った。「100%アイヌ民族の血が流れている人がどれだけいるのか」「(アイヌ民族に対する)札幌市の支援制度はいらない」―。 福田康夫政権時代の2008年、衆参両院は「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を全会一致で可決した。 さらに当時の町村信孝官房長官の談話は、アイヌ民族を政府として初めて「先住民族」とした。その1年後に国の新たなアイヌ政策づくりがスタートしている。 こうした経緯を金子議員は知らないとでも言うのだろうか。 かねて金子議員は支援事業に批判的だったとされるが、だからといって今回の発言はあまりに乱暴すぎる。認識を