ワクチン接種は感染症に対する有効な対策だ。天然痘は極めて死亡率の高い病気であったが、18世紀にエドワード・ジェンナーが牛痘接種法による天然痘ワクチンを発明し、1977年を最後に根絶された。地球上から根絶に至らなくても、風疹、ジフテリア、破傷風、百日咳、麻疹などの感染者数を劇的に抑えている事は間違いなく、広く接種されているワクチンの効能を疑う必要は無い。 しかし、宗教的、心情的、そして政府予算の関係でワクチン接種が十分に行なえない状況も依然としてある。また、人間に感染する前に動物を媒介する病原菌やウイルスは多くあるが、人間や飼育動物と異なり、野生動物にワクチン接種を行なうのはほぼ不可能だ。北米では狂犬病の野生動物が民家の周辺を歩いて騒ぎになることもあるし、ハンタウイルスなどネズミが媒介する病気も多くある。 科学者は、伝染性ワクチンでこれらの困難への対応を考えている*1。色々な方法があるが、弱
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