東京都多摩市で二十六日に五人が死亡した建設現場火災で、地下三階の床に隙間があったことが、警視庁捜査一課への取材で分かった。ガスバーナーで鉄骨を切断した際、飛び散った火花がこの隙間から落下し、地下四階の天井に張り付いたウレタン製の断熱材(厚さ十五ミリ)に引火したとみられる。一課は安全管理体制に問題がなかったかどうか調べている。 地下三階では作業員の一人が鉄骨の柱を切断し、もう一人が打ち水のようにコップの水をかけ、飛び散る火花を消す役割だった。床には柱を囲むようにベニヤ板を敷き、さらに不燃シートをかぶせていた。免震用スペースの地下四階でも、作業リーダーがウレタンに引火しないよう警戒していた。