ソウル中心部に特設された施設で24日、焼香する市民ら。盧氏が自殺直前に「たばこを持ってる?」と警備官に聞いたため、たばこも供えられた=箱田写す 【ソウル=箱田哲也】盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の死を、多くの韓国国民は素直に受け止められないでいる。自殺から一夜明けた24日、ソウルや盧氏の地元をはじめ、全国各地に設けられた弔問施設に長い列ができた。疑惑捜査で盧氏を追い詰めたと批判されている政府側や検察当局は、矛先をかわそうと躍起だ。政府は24日、盧氏の葬儀を「国民葬」とすることを決めた。 「まだ1時間はかかるみたいだ」。ソウル中心部に設けられた焼香所に続く列で、すでに2時間待っているという40代の男性会社員は、険しい表情で語った。「保革の政治路線の問題ではない。捜査に権力者の意向は働いていたのか。前大統領の死を機に、みんなが大韓民国のあり方を考えるべきだ」 すぐ近くでは警備の機動隊員