格差と若者の非活動性について (内田樹の研究室) Q1.現在、世界では、経済格差(世代間格差ではなく、金持ちとそうではない人との格差)や社会への不満に対して、多くの若者たちが声を上げ、デモを起こし、自分たちの意見を社会に訴えようと行動しています。翻って日本ではここ数十年、目に見える形での若者の社会的行動はほとんど見られません。これだけ若者たちにしわ寄せが行く社会になっているのに、そして政策的にも若年層に不利な方向で進んでいるのに、若者たちはなぜ、社会に対して何かを訴えたり行動したりしないのでしょうか? それは特に不満を感じていないからなのか、それともそうした行動に対して冷めているのか。あるいは社会的に連帯するという行為ができないのか。ネットにはけ口が向かっているだけなのか。内田さんはどのようにお考えでしょうか? なぜ若者が何も言わないのか? 答えは単純。「言っても無駄だと思っているから」。
社畜、それは会社に飼い慣らされ、自立心を失い、会社のために行動し、サービス残業も厭わずに働く日本のサラリーマンたちである。この「正社員なだけマシ」とすら言われるほどの不況下の中で、「会社のために」ではなく、「自分のために」働き、そして生きるにはどうすればいいのか。これまでの新刊JPで紹介してきた本の中から、先人たちの意見を借りる。 *「社畜」とは? wikipediaの「社畜」の項目によると、社畜とは「主に日本で、企業に飼い慣ら されてしまい自分の意思と良心を放棄したサラリーマンの状態を指し示したもの」であるという。考案者は小説家の安土敏さん、そして言葉を広めたのは評論家の佐高信さんといわれている。 新たな働き方の指針“イズム”とは? 『あなたイズム ムリなく、自分らしく、でも会社に愛される働き方』(博報堂ブランドデザイン/著、アスキー・メディアワークス/発行)より 就職活動中に志望してい
今は世界でも評判の高い日本車ですが、日本車が世界で売れ始めたのは 1970年代の“オイルショック”がきっかけです。 オイルショック前には日本車なんて、おもちゃみたいなモンだと思われてた。 ところが石油がいきなり高騰したため、車無しでは生活できないアメリカ人の多くが、燃費の悪いアメ車を “緊急避難的に” 手放し、日本車に買い換えたんです。 そして「石油が高いから仕方なく買い換えた日本車」が、「実は品質もアメリカ製より優れてるじゃん!」と気がついた。 オイルショックがなければ、日本車が世界で売れ始めるタイミングはもっとずっと遅かったでしょう。 とはいえ、「オイルショックがあったから日本車が今の地位を築いた」のではありません。 オイルショックは“突然訪れたチャンス”ではあったけど、それによって消費者に「たとえ石油が安くなっても、日本車のほうがいいかも!」と思わせたのは、日本車の実力です。 もし「
「○○は私たちの国の中に人が住めない場所を作ってしまった」という文の主語に、あなたは何を代入するだろうか? 東京電力?民主党?自民党?原子力業界?日本の硬直化した意思決定システム? 私はこういうべきだと思う。 「私たちは私たちの国の中に人が住めない場所を作ってしまった」 今回の事故はあり得ないような大きな天災が引き金になったことは間違いないが、防げないものではなかった。古い原子炉の危険性はあちこちで指摘されていたみたいだし、地震が起きた後の対応も不手際がいくつもあるようだ。 正しい対応を妨げるようなシステムを何重にも私たちの社会は持っている。これからその犯人探しがはじまるだろう。 しかし、その裁きは「平穏であるべき私たちの生活に異物が侵入してきた。これから私たちはその異物を徹底的に排除していく」というような形ではうまくいかないと私は思う。 なぜなら、そのような認識は、「正しくものごとを制御
住宅金融支援機構や銀行が「返済期間 50年」の住宅ローンを始めたというニュース。あきれてぶっとびます。 50年も終わらないローンを組んで、 何かを買うのは、 明らかに「分不相応」ってもんですよ。 25歳で家を買ってローンを組んでも 50年ローンだと完済は 75歳。男性なら平均寿命ぎりぎり。てか、死ぬ直前まで稼ぐのは無理でしょ。 一度もリストラされないまま年収が上がっていき、退職金もたっぷり出て、子供も無事に独立し、家族の誰も大きな病気にもならず、 かつ、親が(自分が 60歳くらいの時に介護費用も使わずに)すんなり亡くなり、ある程度の貯金やら不動産を残してくれて、ようやくぎりぎり払えるかも、 みたいな「捕らぬ狸を 5匹くらい当てにした」計画は無謀すぎます。 しかも地震や火災、地域の治安の変化などで、不動産価値が大きく下がる可能性もあるし、なんらかの理由で引っ越しを余儀なくされる可能性もありま
最近、メディアは口を開けば日本の悪いことをいっている。日本経済は失われた20年といわれて久しい。政治はこれ以上ないほどの醜態を毎日国民に見せている。筆者は小泉政権で日本の失われた10年もとうとう終わるのかと思ったが、その後の自民党内閣は構造改革によって危うい立場に立たされていた一部の既得権益層に阿る形で、日本経済をまたダメな方向に巻き戻してしまった。既得権益にしがみつきゆっくりと業績を悪化させつつあったテレビ局を買収しようとしたライブドアに突然の強制捜査が入った。停滞する日本経済を株主資本主義の本来の力で浄化しつつあったファンド・マネジャーの村上氏もインサイダー取引の疑いで逮捕されてしまった。その後、マスメディアにより資本主義社会に不可欠な存在であるベンチャーやファンドが日本社会を脅かす悪者にされてしまった。本当は既得権益を握るほんの僅かな人たちを脅かすだけで、多くの日本人に多大な恩恵を与
先月書いた「フェイスブックが仮想通貨を本格展開 ITプラットフォームは「経済圏」へ向かう」というエントリに対して、はてなブックマークでこのようなコメントがあった。 <円天との違いは何だろう。通貨の価値を担保しているのは法を執行する国家権力であって,仮想通貨はその枠組みの上に成り立っている。対立するものという見方は間違い>。 このyoko-hiromさんは、通貨の価値を担保しているものは「法を執行する国家権力」だ、と考えているようだ。ほんとうにそうだろうか?これは通貨というものをあらためて考えるのにいい題材なので、少し書いてみたい。 通貨といえば、国が定めた「法定通貨」のことを指すのが普通だ。日本の場合、「日本の通貨は日本円ですよ」と決められていて、日本円が通貨であることを国が約束している。これだけ見ると、通貨の価値を担保しているものは「法を執行する国家権力」だ、というふうにも思える。 しか
http://www.nytimes.com/2011/01/28/world/asia/28generation.html 敬称略。 東京 ― ホリエケンイチは有能な自動車エンジニアだった。日本ではこのような若い人材が、ハングリー精神あふれるライバルの中国や韓国と渡り合い、現在の地位を保つために必要とされている。30代前半のとき、彼は主要自動車会社に勤めており、先進的バイオ燃料のデザインによって評価を得ていた。 しかし、多くの日本人のように、彼は非正規労働者だった。時限付き(temporary)契約のもとで、雇用保障もほとんど無く、そのほとんどが40代後半である正規労働者に比べて半分の給料しかもらっていなかった。彼は10年以上正規労働者になろうと努力したが、ついに辞めた。時限付き契約だけではなく、日本そのものを、である。 2年前、彼は中国語を習うために台湾に移り住んだ。 ホリエは語る。「
中国にはぶん殴られるわ、政府の対応はマヌケで弱腰だわ、脱官僚をはじめとする民主党のマニフェストは何一つ実現できないわ、この国はこれから大丈夫なのか、国民誰しもがそう思う。 だが、世界から見た日本はまだ圧倒的に優れた国だ。実は資源大国であるし、技術力ではダントツの世界ナンバーワン。そして何より、教育レベルの高さと、誠実でサービス精神に富む人間力で他国を寄せ付けない。知らないのは日本人だけだ。 もっと自信を持っていい 「失われた20年」「デフレは終わらない」「日本経済は中国に追い越される」・・・などなど、日本の将来への暗い予測を新聞やテレビで聞かない日はない。もうこの国に希望はないかのような雰囲気だ。 だが、悲観する必要はまったくない。本当は、日本は十分すぎるほど強い。 10月25日に中国政府直属のシンクタンク「中国社会科学院」が発表した報告書で、日本の国際競争力はアメリカ、EUに次ぐ世界第3
土屋敏男氏(日本テレビ) 「実は、ぼくら地上波のテレビをやっている人たちは、視聴者を信じていないんですよ。 見ている人のことを、かなりモノがわからない人だと想定して、その人たちにどう見せるかと工夫しているんです。 ものすごく悪い言い方をすると、もう「馬鹿にどう見せるか」と、みんな絶対にクチには出さないけれども、 どこかの所ではみんながそう思っているようなフシがありますね」 http://www.1101.com/T-bucho/2002-06-24.html 大橋巨泉氏 ――テレビが日本の民度低下に影響しているということはありませんか。 「その見方は、すごく皮相的だよ。(米国では)ビル・ゲイツもブッシュ家も、ニュースやスポーツ中継以外、 テレビなんか見てませんよ。(日本も)勝ち組とか金持ちとかインテリがテレビを見なくなっただけなんですよ。 負け組、貧乏人、それから程度の低い人が見ているんで
私は1歳7ヶ月の息子のいる働くママです。主に先輩と2人で日々の業務をしています。先輩にも1歳3ヶ月の娘がいます。 息子を保育園に預けていますが、よく風邪をひいたりして会社を休まなくてはいけないことが多いです。保育園に行きたくないと言うこともあり休むこともあります。その日の業務調整は先輩がしてくれています。 昨日先輩から「休みが多すぎる。誰かに協力してもらえないのか?」と言われました。私は夫の両親と同居していますが、義母は仕事していますし夫も忙しいので協力はしてもらえません。私がするしかないのです。 先輩も小さい子供がいるので、休めば私が2人分仕事をするつもりです。二人で協力して仕事をしていけばいいのにと思うのに先輩はほとんど休みません。有給は権利なので利用すればいいと思うんですが・・。仕事も大切ですが、家族も大切です。 みなさんはどう思いますか? これに対するコメがもう凄いことになってるぞ
未だに履歴書を1枚ずつ手書きするのも、言ってみれば写経wみたいなモノか? マジで「労道」って言葉ほど日本流の精神論や根性論ありきのクソ仕事観や、クソ労働環境での理不尽だらけの我慢大会、労働者が奴隷になってお客様に仕える「奴隷型顧客満足第一主義w」を的確に捉えた表現はないぞ。本来、仕事は生活するための手段に過ぎないのに、日本ではいつの間にか仕事自体が目的になってしまっているんだよな。諸外国では当たり前のwork to live(生きるために働く)の価値観が、live to work(働くために生きる)にすり替わってるんだから。 日本の仕事観が宗教に例えられるケースは度々あるけど、仕事=宗教だとすれば仕事にまつわるありとあらゆる理不尽にも全て合点がいくw。念仏や題目も長く唱えれば唱えるほど効果がある(と信じられている)ように、仕事も寝る間を惜しんで長時間働けば働くほど、有給も捨てれば捨てるほど
最近の「非実在青少年」がらみの話。3次の児童ポルノについてはまたちょっと話違うので、冒頭にお断りしておきます。 例えばの話ですけど、「アイドルはうんこしない」「あの子は処女」って言い張ってる人っているじゃないですか。どんなに必死に否定したって、実際のところアイドルはうんこするし、大好きなあの子は彼氏とセックスしてるんだけど、「そんなことない!」ってかたくなに信じてる人。本当のところが分かってないのはその人だけで、周りのひとは全部知ってる。「そんなマヌケいるわけねー」ってそれはそうなんだけど。じゃあちょっと言い換えて「アイドルはうんこするべきではない」「あの子は処女であるべきだ」って言い張る人。これは結構いると思う。 何が言いたいかっていうと、基本的に今も昔も、日本はポルノの国だってこと。 「世界最古の長編小説」なんて言われたりする源氏物語はセックスばっかりしてるし、印象派の画家に大きな影響
最近のトヨタのリコールの問題、慢性的な家電メーカーの収益性の低さ、等々、日本経済のエンジンである製造業は精彩を欠いている。かつて世界の工場と言われた日本だが、その地位はいまや完全に中国に奪われてしまった。すでに日本のすべての工場が潰れるより、おそらく中国の広東省1省が地上から消滅するほうが世界経済への打撃は大きいかもしれない。(いまだって日本人が使う工業製品・雑貨はほとんどが中国製だ・・・日本製などほとんど買わなくなってしまった) 国内工場への新規投資はほぼ停止状態であり、この効果は5年後10年後に効いてくるだろう。今日、日本中で何人の若い工員たちが、明日の国内製造業を担うために訓練されているだろうか。技術の継承を前提にした正社員は大幅に減り、使い捨ての派遣・請負の工員ばかりになってしまったのではないか。この先、日本の製造業は熟練労働者が不足し、高級品の生産さえできないような状態になってい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く