観光名所・浅草寺(東京都台東区)の西にあり、南北約百メートルの道路の両側に居酒屋が並ぶ、通称「ホッピー通り」。路上にテーブルといすが置かれ開放的な空間でお酒を楽しめるが、店の多くは建物が区道にはみ出した違法状態。区は、三月末までにはみ出しを解消し、テーブルも出さないよう指導しており、名物通りは岐路に立たされている。 (村松権主麿) 「店の外で酒を飲むのは気持ちがいい。なくなると寂しくなる」。路上のテーブルで友人とビールを飲んでいた横浜市の会社員男性(48)は残念そうに話す。 焼酎を割るビール風味の炭酸飲料「ホッピー」を出す下町らしい店が並ぶことから、この名前で呼ばれる通りの両側には居酒屋など約三十店がある。道幅十一メートルだが、二十一店の建物が一~二メートルはみ出している。 通りで長く営業する店主は「建物のはみ出しは、五十年ぐらい前から。二階にベランダを張り出し、その下を店の一部にした」と