【ワシントン=安江邦彦、北京=鎌田秀男】国際通貨基金(IMF)はIMFの「特別引き出し権(SDR)」を構成する通貨に、中国の通貨・人民元を採用する方向で最終調整に入った。 主要国に異論がなければ、IMFは11月に開く理事会で最終決定する。中国は人民元の国際的な地位を高めるため国際通貨であるSDRへの採用を求めてきた。 SDRは加盟国がIMFからお金を借りたり返したりする時に利用される単位。米ドル、日本円、ユーロ、英ポンドの4通貨を基に算出されている。 SDRの構成通貨となるには「輸出の規模」と「自由に利用可能」の二つの基準を満たす必要がある。中国は世界最大の輸出国で前者の基準を満たしていたが、後者については課題となっていた。IMFは中国が国際的に決済可能な取引所を増やすなど、通貨の自由化に向けた改革を進めていることを評価したとみられる。
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