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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (27)

  • 「不適切にもほどがある!」を観ての感想 - 紙屋研究所

    ドラマ「不適切にもほどがある!」を娘が観ていて、家族で観るともなしに観ていた(最近このパターン多し。「光る君へ」もそうだ)。 www.youtube.com 昭和末期の体育教師・小川が令和にタイムスリップしてくるという設定のドラマで、初回を観た時、ぼくはバスでタバコを吸ってしまう小川にちょっと笑ってしまった。 しかし、前半はとかく「令和のポリコレの息苦しさ」という味付けで語られ、ドラマへの批判も少なくなかった。バックラッシュでは、という人もいた。 だが、最終回。令和の歴史的進歩に心身を浸らせ続けてきた小川が昭和に戻ってきたとき、小川が身体感覚として昭和の生き方に強い違和感を覚え、その昭和の抑圧性に反発し、厳しく批判する様は、観ていて爽快だった。 一種の快楽でさえあった。快哉を叫んだ、と言ってよい。 つまり、ぼくは小川よろしく、令和までの価値観に心身を浸らせ切っており、小川と同じような気持ち

    「不適切にもほどがある!」を観ての感想 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2024/03/30
    クドカンも53歳なんだよな。自分の好きだったコンテンツや、過去の頑張りを時代遅れと否定されたくない気持ちはみんなあるものだし、だからヒットしたんだろう。でも時代はよくなっている…はず!という希望もあると
  • 人生最悪の年 - 紙屋研究所

    今年は人生で最悪の年だった。仕事でも家庭でも。 もちろん、来年はそんなことがないようにしたいのだが、「『最悪だった』なんてのんきにブログに書けていた頃はよかったな〜」などという具合に「最悪」を更新することもないわけじゃない。 何をしていても前向きな気持ちが生まれないとか、いつも不安に苛まれているとか、そんな感情に支配されるようになるとは思ってもみなかった。もちろん、そうした精神状態というものがあるということをでは読んで知っていたが、やはりどこか他人事だったんだろう。 当に苦しいな、これは。 こんなに苦しいとは思っても見なかった。 イスラエルに何年も捕らえられたパレスチナ人や、共産党圧政下で苦しむ香港政治犯などが、牢獄に閉じ込められたりする孤立感や絶望感というのは、こういう「体を蝕むような精神的抑圧」(おそらくぼくが体験しているプレッシャーの数倍、数十倍)と一体で行われるんだと想像すると

    人生最悪の年 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2023/12/31
    人生最悪の年、そうなんだろうな……
  • 『最新版 図解 知識ゼロからの現代農業入門』 - 紙屋研究所

    の農業をどうしたらいいんだろうか。 福岡市でもちょうど高齢化した農家が世代交代の時期となり、田んぼがどんどん消えて宅地に変わっていっている。自分の近く、目の前でそうした現実を見せつけられる。素朴な素人感覚で申し訳ないが、そういう事態が進行していってこのまま日料は大丈夫なのかという思いに駆られるのだ。 福岡市内を流れる川と田んぼと宅地 知り合いの農学者が2050年にむけた日農業の政策提言を考えていて、それを見せられる機会があった。料が足りなくなるという危機意識をもとにいろんな方策が書いてあるのだが、水田は畑と違っていったん宅地にすると元に戻すのが難しいということや、ひこばえを使った収量の増加などは興味を惹かれた。 www.agrinews.co.jp 他方で、物価高騰である。日々ぼくらが買うべ物は、輸入にモロに影響を受ける構造なんだとなあという現実を嫌というほど示してくれた。

    『最新版 図解 知識ゼロからの現代農業入門』 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2023/11/03
    今年家庭菜園をちょっとやってみたけど、「私は植物を育てているのではなく、虫を育てているのではないか?」と思うレベルで害虫が発生したわ。無農薬とか理想論だった
  • 映画「君たちはどう生きるか」を評価する - 紙屋研究所

    2回見た。1回目は一人で。2回目は家族で。 これは間違いなく、宮崎駿の最後の作品であろう。と予感した。 「まーた、これで最後最後詐欺だろ」という声も聞こえてきて、実際にそうかもしれないけど、そこが問題なのではない。 現在82歳となった宮崎駿。彼にとって、最後の作品が「風立ちぬ」(2013年)ということであったのだが、彼はこれではいけない、と思ったに相違ないのだ。知らんけど。 ぼくは10年前に「風立ちぬ」をかなり厳しく批判した。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 「風立ちぬ」は一言で言えば「人間はそれぞれの時代を、力を尽くして生きている」として、「全体には美しい映画をつくろうと思う」という意図を貫いた映画となった。逆に言えば零戦を開発したという戦争の負の側面は糾弾されることもなく、あるいは何か昇華されることもなく、ただ不問に付されて終わってしまったのである。別にドキ

    映画「君たちはどう生きるか」を評価する - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2023/07/18
    マルキストである紙屋さんだからこそ書ける感想だと思う。良かった
  • 松竹伸幸『シン・日本共産党宣言』 - 紙屋研究所

    共産党は党首公選をやってはどうかということが話題になっている。 www3.nhk.or.jp news.yahoo.co.jp www.sankei.com www.yomiuri.co.jp その台風の目になっているのが松竹伸幸『シン・日共産党宣言』(文春新書)である。「ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由」というサブタイトルの通り、党首公選を求めて党の防衛政策などの発展を訴えている。 実は松竹の書には、表現の自由での政策の対立をめぐり、ぼくの名前も出てきてびっくりする。 シン・日共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由 (文春新書 1396) 作者:松竹 伸幸 文藝春秋 Amazon 党首公選をしたらいいではないか。これが書についてのぼくの結論である。 党首公選をやったほうがいい派に変わった理由 数年くらい前までは「やらないほうがいい」派であったが、「やったほう

    松竹伸幸『シン・日本共産党宣言』 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2023/01/22
    へー『手続きの上では確かにかなり民主的なシステムである。決まったとしても批判は会議で自由にできるし、意見を中央委員会から地元の組織までどのレベルに出していいことも規約で決まっており、』
  • マンガの表現について共産党は2022年参院選でどういう政策を打ち出したか - 紙屋研究所

    2021年の総選挙で共産党のマンガ・アニメの表現に関する政策が話題になった。 その際に、ぼくも記事を書いた。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com ぼくは「カジを切っていない」とは結論づけた。しかし叙述が乱暴すぎる、と批判した。 この記事を書いた他に、共産党の中央に意見も出した。 総選挙が終わってしばらくしてから、共産党のある街頭演説をぼんやり聞いていたとき、演説を終えた、にひ そうへい元参議院議員がぼくのところにやってきて、「紙屋さん、あなたの意見を読みましたよ! 中央の担当部署でも共有しています」と笑顔で話しかけられた。演説後の非常に短時間ではあったが、「ぜひ今度話しましょう!」と、にひ元議員から言われた「あ、読まれてるんだ」と思った。 さらに、田村智子政策委員長が講師を務めるジェンダー問題の学習会があり、質問・意見を募集していたので、遠慮なく書いて出した。 上記

    マンガの表現について共産党は2022年参院選でどういう政策を打ち出したか - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2022/06/26
    紙屋さんすごい『だけど肝心なことは、共産党が政策を出して、世論や組織内外から反発があり、対話や議論があって、一定の見直しをした——そういう一連のプロセスがちゃんと機能したということである。』
  • 共産党はマンガ・アニメの規制にカジを切ったのか - 紙屋研究所

    共産党がアニメやマンガの表現規制に「方向転換」したのではないかと、ネットの一部で話題になっている。 togetter.com 共産党は今回の総選挙政策で 「児童ポルノ規制」を名目にしたマンガ・アニメなどへの法的規制の動きに反対します。 と明確に言っている。それなのに、なぜこんな騒ぎになるのかといえば、ジェンダー分野で書かれている政策がこれと矛盾するのではないかという疑惑を招いているからである。 結論を言っておくと、「表現の法的規制ではない」というのがぼくの受け止め。しかし、政策としての叙述の仕方として最悪のものだと思う。どこかの政権党っぽく言ってしまうと、見事に「誤解を招く」。書いた人のセンスを疑う。 問題の、ジェンダー分野における共産党の該当政策はこの部分である。 ―――児童ポルノは「性の商品化」の中でも最悪のものです。児童ポルノ禁止法(1999年成立。2004年、2014年改正)に

    共産党はマンガ・アニメの規制にカジを切ったのか - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2021/10/19
    バナナを食べていたり、アイスクリームで顔の周りを汚している子どもの画像で興奮する人間は間違いなくいる。それは性的暴行ではないが、子どもの同意の上ではない以上人権を侵害していないか?という視点は必要かと
  • 「暴力革命」宣伝のスジの悪さ - 紙屋研究所

    “日共産党は現在も暴力革命を方針とする政党である”という宣伝は、現代では珍しいほどかけらも真実がない純然たるデマである。なんの根も葉もない。大昔は共産党はどうだったとか、何があったとか、そういうことを百歩譲って認めるとしても、今現在共産党がそんななんのメリットもない意味不明の方針を1グラムもとっていないことはあまりにも明瞭だからである。 もし当に暴力革命をやるつもりでいるなら「最近どこかで武装訓練をしているのをみた」とか「あそこに大量の武器が隠してある」とか、そんな情報が、全国で100や200あっても良さそうなものだが、まるで聞こえてこない。当たり前である。そんな方針も活動も何もないからである。 だから公安調査庁が60年もかかって日共産党を「調べて」いるのに、いまだに破防法を適用できない。何も出てこないからである。3年成果が出なければ情け容赦なく事業が終了する世知辛いこの公務渡世で、

    「暴力革命」宣伝のスジの悪さ - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2021/09/17
    ほへーん。『「敵の出方」論』ってそういうことなんか。勉強になった。/毛利家の正月儀式みたいなものが行われてたかもしれんけどな!w 『「委員長、今年はいかが!」「いや、時期尚早じゃ」』
  • 藤のよう『せんせいのお人形』 - 紙屋研究所

    この作品をどんな気持ちで読むべきなのか。 せんせいのお人形 1【フルカラー】 (comico) 作者:藤のよう comico Amazon 当に正直なところを言えば、とても欲望的な気持ちで読んでいる。 まともな保護者がおらず、あちこちの家を転々とさせられ、ネグレクトに近い状態の少女(高校生)・スミカを、遠縁の一人であり、名門女子高の教師をしている吉成昭明(しょうめい)が引き取る物語である。 「欲望的」とはどんな? 一つ目は、暗く、無知蒙昧な精神の牢獄に閉じ込められてきた少女に一つ一つ教育を施して、まるで砂に水が染み透るように少女がそれを受け入れて、人間になっていくプロセスがぼくにはクラクラするほど欲望的なのである。 2巻で哲学と数学のことを調べていたスミカが、それらは神話を不要にするために同じものとして出発したことにたどり着くシーンがある。 藤のよう『せんせいのお人形』2巻、comico

    藤のよう『せんせいのお人形』 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2021/08/30
    これも読書猿さんも勧めてたよな~暗い欲望を喚起されそうで、だからこそ傑作なのだろうけど
  • 党内の自由な議論を根拠に処分されるべきではない - 紙屋研究所

    立憲民主党多平直議員の問題。 https://digital.asahi.com/articles/ASP7F3JHWP7FUTFK008.html 多氏は5月、刑法で性行為が一律禁止される年齢(性交同意年齢)を現行の「13歳未満」から引き上げることを議論する党の「性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム(WT)」に出席。外部から招いた有識者に対し、「例えば50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と発言した。 この話は、いくつもの問題が重なっている、というか未整理のまま積み重なって議論されてしまっている。 特に、立憲民主党によって設置された第三者機関「ハラスメント防止対策委員会」が多議員や関係者にヒアリングしてまとめた調査報告書をぼくも読んだが、最終的に発言とその扱いをめぐる問題ではなく、「毎回、高圧的に語気を強めて意見したり、

    党内の自由な議論を根拠に処分されるべきではない - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2021/07/18
    せやね。同意『党内の自由な議論を根拠に処分されるべきではない』
  • 生き残った - 紙屋研究所

    コロナで始まった娘の中学校生活はなんとか1年目を終えようとしている。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 2学期の終わりに三者面談があり、行った。 担任は「娘さんは遅刻が多いのでなんとかこれを直さないとですね」と言っていた。 遅刻…? 遅刻がどうだというのだろう。 遅刻などいくらでもすればいいではないか。 1学期に休みがちだった学校は遅刻してもいいから行けるなら行った方がいいとは思ったが、行けなくてもしょうがないと思っていた。実際に休んだし、遅刻もした。 2学期に入って学校を休むのは月に1回くらいになったが遅刻はよくしていた。3学期に入って遅刻そのものもかなり減った。 勉強については、1学期は宿題をためにためてしまい、泣きながらやっていた。 2学期になってぼちぼち自分でもやるようになって3学期になって親が「宿題をした方がいいのでは」と言うこと自体がなくなった。 いや

    生き残った - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2021/02/22
    参考にしたい、が、親自身も生き残らなければならない。まずそっちだわな
  • 『逃げるは恥だが役に立つ』11巻 - 紙屋研究所

    『逃げる恥だが役に立つ』を新春のドラマでやっていて、観るともなしに観てしまった。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 当然原作マンガとドラマは違うわけであるが、原作で第二部的に始まった10巻と11巻においては、ドラマでは省かれてしまった雨山のエピソードがぼくのお気に入りである。 逃げるは恥だが役に立つ(11) (Kissコミックス) 作者:海野つなみ 発売日: 2020/04/13 メディア: Kindle版 雨山からの恋愛相談 雨山は、平匡が帯者とも知らずに好きになってしまい、そのことを胸に秘めたまま、あるきっかけでその事実を知り、勝手に失恋する平匡の同僚女性である。 平匡は鈍感なのでそのことに全く気付かないのであるが、みくりが分娩室に運ばれてから“平匡が職場同僚に恋愛相談を受けている”という事実を平匡自身から聞き及び、“それはどうもおかしいのではないか”といぶ

    『逃げるは恥だが役に立つ』11巻 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2021/01/03
    逃げ恥ドラマ楽しかったが原作また違うのね
  • ケン・ローチ監督「家族を想うとき」(映画) - 紙屋研究所

    何の救いもない映画 エンドロールが出てきたとき、「あっ、ここで終わるのかよ…」という絶望感を隠せなかった。 ケン・ローチ監督の映画「家族を想うとき」は、すばらしく何の救いもない映画である。 longride.jp 個人事業主という形で配達の仕事を請け負うことになった主人公・リッキーとその家族を描いた作品である。クソ高いレンタル料を選ぶか、長期のリスクを背負うローンでの買取かという博打のような選択で自家用の配達車を買い、分単位で管理される過酷な配達ノルマをこなす。 「アントレプレナーシップ」と「ソサエティ5.0」の当の姿 そういえば、2006年、今から13年も前に、ぼくは「30年後の日」を予想する企画を自分のホームページでやったことがある。あの時、野村総研の『2010年の日』を紹介したけど、かの財界シンクタンクはそので「雇用社会から起業社会へ」と題した最終章を用意していた。 「自分が

    ケン・ローチ監督「家族を想うとき」(映画) - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/12/17
    家族を持つことがリスクになるのなら、人はなんのために生きてるんだろうな『家族がリスクになったり贅沢品になるのは、むろん家族のせいではない。社会の制度設計が間違っているのである』
  • 『宇崎ちゃんは遊びたい!』献血ポスター問題を考える - 紙屋研究所

    『宇崎ちゃんは遊びたい!』を使った献血ポスターとそれをめぐっての太田啓子弁護士のコメント・行動が炎上しているな。 togetter.com 太田は詳しくは述べていないようだが、要するに宇崎ちゃんの「巨乳」強調のイラストが「無神経」であり「公共の場での環境型セクハラ」であるからという理由で赤十字に何らかの苦情を言ったものと思われる(くりかえすが、この理由は推測に過ぎない)。 これに対するツイッターなどのネット上のコメントを見ると、「あいちトリエンナーレ」の騒動と重ね合わせて、これも表現の自由に対する攻撃ではないのか、という意見がけっこう目立った。 「巨乳強調」は女性の人権を侵すか そもそもの問題として、巨乳を強調したイラストを大勢の前に掲示するのは女性の人権を侵すこと、「環境型セクハラ」になるのか。 結論から言えば、「環境型セクハラ」=法令上の人権侵害とは思えないが、女性を性的な存在とのみみ

    『宇崎ちゃんは遊びたい!』献血ポスター問題を考える - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/10/21
    宇崎ちゃんの話題を紙屋さんが見事に整理してくれている。語りたい場合はまず参照してからとルール化してほしいレベル
  • 澄川嘉彦・五十嵐大介『馬と生きる』/「たくさんのふしぎ」2019年11月号 - 紙屋研究所

    つれあいの母、すなわち義母が契約をして、現在小6の娘に「月刊たくさんのふしぎ」を毎月送ってくる。小学1年生くらいまでは「こどものとも」だった。 これらは福音館書店が毎月発行している雑誌で、「こどものとも」はいわば定期絵であり、「たくさんのふしぎ」はノンフィクションを中心にした定期読み物である。 保育園の頃から小学3年生くらいまでは、吸い付くように袋を開けていたが、近頃はそうでもない。届いたまま放っておかれることが多い。他に楽しいこと(今は「にじさんじ」)がいっぱいあるし、面白いマンガやがあるのだから、しょうがない。「読め」などと言ったって義務感が募るばかりで、そんなことを言えばいうほど、かえって読みたくなくなるというのが、子どもにとっての「」というものだ。 ただ、親が読んで面白そうにしていたら、子どもは興味は惹かれるものだと思う。実際、ぼくとつれあいが読んであれこれ話題にしていたら娘

    澄川嘉彦・五十嵐大介『馬と生きる』/「たくさんのふしぎ」2019年11月号 - 紙屋研究所
  • ヤマシタトモコ『違国日記』 - 紙屋研究所

    祖父母・父母・兄弟の6人で暮らしていた田舎の実家を「暮らしにくい」と思ったことはその当時なかったが、家を出て一人暮らしを続け、やがて家族を持つ身となってみて、今あの実家に戻りたいかといえば、やはりもう戻って生活する気はない。つうか、もうできんだろ。 ぼくが実家で生活をしていた頃、父はよく遠くへトラックで出かけていたし、戻ってきても夜中までお客さんと飲みに出ていた。つまりぼくの私生活とはほとんど交わらなかった。母は父の仕事を手伝うのに忙しく、ぼくの生活態度への指導とか注意は細々としたことを機関銃のようにしてぼくに伝えたが、ほとんどそれはホワイトノイズと化していた。要するに聞き流していた。だから、ぼくが実家で生活してた頃は、父母からのうんざりすような介入がなく、「こんな家にいたくない!」などとはほとんど思うことはなかった。 しかし、ぼくが家をいったん出て、遠くから相対するようになった両親からは

    ヤマシタトモコ『違国日記』 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/07/10
    『母はややかしこまった口調である。何事であろうかと話を聞いてみると、お前が実家に帰るときに持ってくるお土産の「安さ」に、本当は腹わたが煮えくりかえる思いがしているという、思い詰めた電話であった』はあー
  • 小学校の運動会は要らないなと思った理由 - 紙屋研究所

    この記事を読んで思ったこと。 news.yahoo.co.jp 特にこの点。 ●運動会の目的と目標がきちんと明確になっていない。 関係者のあいだで(保護者だけでなく、おそらく教職員の間ですら)腹落ちしていない。 ●その目的、目標に照らして適切な手段となっているかが十分に検討されていない。 ところが、なんと、指導要領には一言も「運動会」という言葉は出てこない。この事実を教職員は知っているだろうか? 正確に言うと、特別活動の学校行事のひとつとして、「健康安全・体育的行事」という記述はある。この体育的行事のひとつの例として、運動会はある。(指導要領の体ではなく、解説には運動会との文言は出てくる。) 極端な話をすると、「うちは運動会はしません」という学校があってもよいわけである。 運動会が目的に合ったものなのか、そもそもマストではないはずだ、という指摘は大事だ。 なぜなら、ぼくはつい先日小学6年

    小学校の運動会は要らないなと思った理由 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/06/02
    子どもの運動会楽しみっちゃー楽しみだけど、こんな感じなら無くしてしまって先生の負担減らしてもらったほうがマシだな
  • 黒木智子のどこがいいのか - 紙屋研究所

    『私がモテないのはどう考えてお前らが悪い!』の主人公・黒木智子はずっと一人ぼっち(「ぼっち」)であることをネタにしてきたマンガ作品だが、ここへきて奇妙な形で次々と友人ができはじめる展開になっている。その様は「コミュニケーションの牢獄」である高校生の教室空間において、一種の人間関係のユートピアともいえる状況を呈していて、感動を覚えずにはいられないというのが正直なところである。 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 13巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE) 作者: 谷川ニコ 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス 発売日: 2018/07/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 虚構なんだから設定の中の「現実」についてまじめに考えてもしょうがないとは思うんだけど、どうして黒木のまわりに人が集まりだしたのだろうか。 例えば、ネモがゆりに自分のことを嫌い

    黒木智子のどこがいいのか - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/05/27
    話題になってから読んでるけど、丁寧なつくりで本当におもしろいよなわたモテ
  • 太田垣章子『家賃滞納という貧困』 - 紙屋研究所

    司法書士として家賃滞納の処理にあたってきた筆者が、18のケースを紹介している。 家賃滞納という貧困 (ポプラ新書) 作者: 太田垣章子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2019/02/08 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 230ページのなのに200ページまで事例紹介がい込んでくるのは、いくらなんでも多すぎないか……? とは思ったけど、個別事例の中にわかりやすく普遍性を見出そうという手法なのだろう。滞納の中にあるドラマのようなものを読み取ってしまった。 忘れられないのは、大阪の生野区にある部屋の家賃を滞納し続けた20歳の男性のケースです。人とまったく連絡が取れなくなったため、四国に住む親御さんに連絡すると、「2、3年連絡を取り合っていないが、便りがないのは良い知らせ」だと言い切り、まったく関わろうとしないのです。 しかしその若者は、部屋の中で餓死していました。 慣

    太田垣章子『家賃滞納という貧困』 - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/03/17
    低成長でも豊かに暮らそう、とか言ってるとこういう層やアポ電強盗やオレオレ詐欺犯が増えていくんだろうなと思う
  • ファミマが子ども食堂をやることにどうも「もにょる」のはなぜか - 紙屋研究所

    ファミマが子ども堂をやるというニュースリリースをした。 www.family.co.jp www.asahi.com どうも、もにょる。 子ども堂とは何か、をまず考えてみる。 子ども堂は、全国の草の根で広がっているものだから定義めいて言うことはできない。だけど、そもそもの出発点を考えたら次の二つの(どちらかの)意義は来あるはずだ。 子ども堂とは何か 第一に、子どもの貧困に対する事業。一番狭い考えとしては、貧困のために満足な事ができない子どもにを提供することだ。 しかし、当に事ができないような子どもだけがそこに来る確率はそれほど高くはあるまい。地域の子どもが無差別に誰でも気軽に来られる中で、ひょっとしてその一人としてそういう子どもが紛れ込んでいる場合もあるだろう。例えば毎回50提供して、それを100回やったとして、その中に「貧困で満足なの提供がない子ども」への提供ができ

    ファミマが子ども食堂をやることにどうも「もにょる」のはなぜか - 紙屋研究所
    esbee
    esbee 2019/02/02
    ……まあ市場もボランティアも両方子ども食堂やればいいんだろうけどさ。でもファミマの試みが本当に困ってる子どもを救えるか?というと疑問だよな