事故発生時の映像を記録する車載「ドライブレコーダー」が、本格的な普及の兆しを見せ始めた。事故原因を巡るトラブル解決に役立つのはもちろんのこと、搭載するだけで心理的に安全運転の意識を高める効果があるという。導入は、運輸業者など法人ユーザーが先行しているが、個人向けにも自動車メーカーが純正品の提供を始めるなど、普及の下地が整いつつある。 文/松尾 康徳 2008年4月18日 交通事故による死亡者の数は着実に減り続けている。警察庁の交通事故統計によると、2007年の死亡者数は前年比9.6%減の5744人となり、1953年以来54年ぶりに5000人台にまで減ったことが話題となった。平成に入ってから最も交通事故の死亡者数が多かった1992年(1万1451人)と比べると、15年で半減した計算だ。 しかし事故そのものの件数は、決して減っているとは言えない。2007年の事故発生件数は約83万件で、3年連