参院予算委員会は18日、菅直人首相と全閣僚が出席し2010年度補正予算案に関する基本的質疑が行われたが、仙谷由人官房長官が自衛隊を「暴力装置」と述べて委員会が紛糾。蓮舫行政刷新相も発言の撤回に追い込まれたほか、細川律夫厚労相などの答弁をめぐっても度々審議がストップ。まさに「政権末期症状」との指摘が出るほどの惨状となった。 まず、この日の失言王となったのは仙谷氏だ。同日午前の委員会では、防衛省が関連行事の来賓に政治的発言を控えるよう求める通達を出したことに対する質疑が行わた。この中で、仙谷氏は「公務員の世界では、(言動に)政治的中立性が求められる」と指摘。そのうえで、「暴力装置でもある自衛隊、軍事組織でもあるから、シビリアンコントロールが効かなければならない」と語ったのだ。 「暴力装置」という表現は、ロシア革命で主導的役割を担ったレーニンの著書「国家と革命」に出てくるほか、かつて自衛隊を