『ジョナサンと宇宙クジラ』『ミニ・ミステリ100』を買って、喫茶店で読んでいた。 「九月は三十日あった」を読んだ。こんな話だ。 男が、古道具店で見つけた家庭教師ロボットを買って、家に帰った。この時代、増えすぎた人口に対応するため、教育をはじめとするほとんどのサービスにはテレビが使われている。教育サービスはシリアルフレークの企業が提供している。男は、フェイストゥフェイスで教育を受けたことのある最後の世代だ。それから後の時代、テレビ教育企業がネガティブキャンペーンを行ったこともあって、実体を持った教師への風当たりは強い。顔をしかめる妻と息子をなだめながら、男はロボットのスイッチを入れる。古き良き時代のロボットは、男の記憶にある、ほんものの先生のように働くが…。 あとは、まぁ、それなり。なんということはないが、わたしはおっさんなので、こういう話でも簡単に涙腺が緩む。 しかし、その感覚が、ほぼ生理