「シュレーディンガーの猫の核心」というページを読んだ人向けに、補足的な説明をする。特に、次のような疑問を感じた人のために。 「重ね合わせ」とは何か? 「生きていて、かつ、死んでいる」というようなことは、本当にあるのか? これらの疑問を感じた人向けに、本質を示す形で、簡単に説明する。 【 注記 】 この文書における「重ね合わせ」とは、「状態そのものの重ね合わせ」のことを言う。これは、「状態の数値の重ね合わせ」とは異なる。両者を混同しないこと。 前者は、たとえば、猫について「生きている状態」と「死んでいる状態」の重ね合わせ、というふうに考える。現実の状態が重ね合わせになっていると考える。 後者は、たとえば、ある数式のなかで、 Aという状態の数値と、Bという状態の数値とが、重ね合わせ状態だと考える。これは、数式のなかの話だ。 後者と前者は、おおむね、「理論と実験」または「仮想と現実」というような