事業仕分け5日目、会場にはノーベル賞受賞者の田中耕一・島津製作所フェロー(後列中央)も傍聴席に現れ、専門の計測分析技術の「仕分け」を見守った=2009年11月17日午後0時3分、奧野敦史撮影 17日の事業仕分けには、ノーベル賞受賞者の田中耕一・島津製作所フェローも訪れ、技術顧問を務める文部科学省の「計測分析機器の産学官連携開発事業」の審議を、傍聴席の最前列から見つめた。 事業は、研究用分析装置の大半を海外製に頼る現状を改善するのが狙い。たんぱく質などの質量分析技術に関する田中さんの受賞を機に02年に創設された。概算要求55億円に対し、仕分け人は他の補助金との重複を避けることなどによる「1~2割削減」を求めた。 田中さんは「削る場と思っていたが、装置開発という裏方の仕事が重要との意見もあり、うれしかった」。一方、製品化など成果への質問が多かったことに対し「人材育成が一番大切。国内で開発が進め