1.自然と共生する SELGAS CANO|セルガス・カーノ マドリード近郊の森の中にあるこの建築事務所では、スタッフ自らがデザインしたガラス張りの部屋で働いている。冷暖房はないが、半地下構造になっているので、冬は暖かく夏は涼しい。無駄な照明も使わない。チューブ状の建物の片端を開けると空調も可能で心地いい。 共同設立者のルシーア・カーノは、「物置小屋のような空間に閉じ込められると、創造力がそがれると思うかもしれませんが、自然の光を浴びながら雨や植物を眺め、四季の移り変わりを感じることは、仕事においてもいい影響を与えてくれます。わたしたちは、人生の多くを働くことに費やします。ここで過ごすことによって、人生をより謳歌することができるのです」と語る。 この建物は、会社のトレードマークにもなっている。最近手がけたコロンビアのカルタヘナ市の会議場は、この事務所に使用されたのと同じ合成樹脂のプレキシガ