新型コロナウイルスのオミクロン株の1つ「XBB」というウイルスは、免疫をすり抜ける力が強い一方、症状を引き起こす力は高まっていないと見られるとする分析結果を東京大学などのグループが発表しました。 この研究は、東京大学医科学研究所の佐藤佳教授が主宰するグループ「G2P-Japan」が査読を受ける前の論文として公開しました。 グループによりますと、ワクチンを接種したあとにオミクロン株の「BA.5」に感染した人の血液を使って「XBB」の特徴を再現した人工的なウイルスに対する免疫の反応を調べたところ、「XBB」に対する中和抗体の働きは「BA.5」に対する場合と比べ18分の1にとどまりました。 一方、感染した人から取ったウイルスをハムスターに感染させる実験では、「XBB」に感染した場合の肺の炎症や損傷の度合いは同じオミクロン株の「BA.2.75」と同じ程度で症状を引き起こす力は高まっていないとみられ
