アフガニスタンからアメリカが撤退し、民主主義とはなんであるかが強く問われる事態となっているわけですが、日本を取り巻く環境もまた一変して、米中対立から台湾海峡有事で日本が再び冷戦の最前線に立たされる恐れが出てきている昨今であります。 世界の政治と対立の歴史というダイナミズムについて、とりわけ近代世界史を知り、その中の日本とは何だったのかを思い致すのに最適なテキストが本書『日本人のための第一次世界大戦史』(板谷敏彦・著)であります。 読め。 【Amazon】はこちら→ 日本人のための第一次世界大戦史 (角川ソフィア文庫) 舞台装置として、いまでも喧伝される世界経済の大いなる結びつきと、進展するブロック経済、発展する鉄道や海軍力など輸送手段の拡大、メディアの役割、モザイクのような国家ごとが目指すむき出しの国益の姿… さまざまなものが、第一次世界大戦の話のはずなのに相似形として現代日本の迷える姿に