“政治とカネ”が大きな争点となった衆議院選挙。 とりわけ注目を集めたのは、八王子市の大部分を選挙区とする萩生田光一氏。 自民党の公認を得られずに今回初めて、無所属で立候補した。 しかし、その選挙戦はまさに“組織戦”。 なぜ、萩生田氏は逆風の中、勝利できたのか。選挙戦を追った。 (首都圏局/記者 西澤友陽) ※敬称略※ 萩生田の“政治とカネ”問題とは 自民党の政務調査会長や経済産業大臣を歴任した萩生田。八王子市で生まれ育ち、市議や都議も経験した萩生田に特別な親しみを覚える人は多く、駅に立つと、高校生からも次々に写真や握手を求められるなど、抜群の知名度を誇る。選挙の地盤は盤石とされてきた。 そこに「ひび」が入ったのは、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題だ。ことし(2024年)1月、萩生田はパーティー券の販売ノルマを超えて集めた収入など2700万円あまりを政治資金収支報告書に記載していなかった