日本のIT業界の残念なところは、導入が早すぎたことと、それに伴って伝統的な職人の世界観が適用されたことだ。現場叩き上げ、技術は盗むもの、高品質至上主義等々。 そこから脱却しているところはもちろんあるけど「ソフトウェア工学?なにそれ役に立つの?」なんてところも多い。 昔は、ITシステムは「これから」のものだったから、現場においても試行錯誤の連続で、なにをしたいか、そのためにはどうしたらいいかをユーザー、ベンダー、SIer(という言葉はなかったと思うけど)が頭をひねって真剣に考えていた。OJTっていってもそういう中でやっていれば自然と試行錯誤する事が仕事になっていたわけで。20世紀の仕事ってのはそういうものだった。 今や、システムはあって当たり前の存在だ。よく、大企業のシステムが腐っていて、ベンチャーのシステムは素晴らしいなんてことが言われるけど、それは単に既存のシステムがあったかどうかの違い