セントルイスをでて 広大なる ミシシッピー川をくだり ニューオーリンズへとむかう 外輪船デルタ・プリンセス号 その一等船室では 探偵 チャールズが 助手の ワトソンをつれて 乗り込んでいます さわやかな 6月のある日... 暖かい風が 旗を はためかせています エンジンはドンドンと音をたてて 人々を元気ずけているかのようです リバーボートは 孤立した世界だったが 全てが 心地よかった こんな素晴らしい日に 誰が 殺人などという 恐ろしい出来事を 考えられただろうか チャールズが 船室に着いた時には まさか 自分が このリバーボートで起きた 殺人を 解決しなければいけなくなるとは 思いもよりませんでした 序章 いやあ ワトソンくん かいてきだなあ のんびりしてて いいですね あんたは いいてんきだから ほかのおきゃくさんに あいさつでも してこようか