先日、教師が男児の胸元をつかんでしかった行為を「体罰に当たらない」と最高裁が判断しました。体罰が話題になるたびに、2年前に赴任先の京都府の小学校で起きた一件を思いだします。 いじめをなくしたい一心で、児童30人のほおを平手打ちした28歳の男性教師。校長に辞表を出しにいくのを児童全員が泣きながら追いかけ、校長室の前で座り込みました。保護者たちも翌日、寛大な処分を求めほぼ全員が署名を提出したのです。教師は笑顔で児童に迎えられ、体罰をわびてきずなを強めあいました。 判決をきっかけに教育長に電話をすると、懐かしそうに当時は聞けなかった話をしてくれました。謹慎中に教師が茫然(ぼうぜん)自失になっているところをある保護者が訪ね「先生、窓を開けて。月も星もあんなに光ってる。今は目の前が真っ暗かもしれんけど、子供たちにとってあんたはあの光なんやで」と励ましていたこと、教育長が「行為は憎むがあなたは憎まない