新年早々、とてもいいものを見た。元日にスタジアムに足を運んだ人も、テレビの前で観戦した人も、そう思ったのではないだろうか。　 プロとアマチュアが混在する、日本で最も歴史のあるオープントーナメントの天皇杯は、真の意味での日本一を決める大会だ。 東京・国立競技場で行われたＦＣ東京と京都サンガの決勝戦は、サッカーの持つ美しいテイストを十分に発揮した試合だったのではないだろうか。　 Ｊリーグが発足して以来、初めてトップリーグではないＪ２チーム同士の決勝戦となった。試合前はレベルが落ちるのではないだろうかという風評もあった。しかし、ふたを開けてみれば、そのような心配は杞憂に終わった。それどころか、Ｊ１同士の試合では味わえないような心に響くものがあった。　 なぜだろうか。おそらくこの試合はＦＣ東京、京都ともに、タイトルを取りにいったからだろう。ＦＣ東京は来シーズン、戦いの場をＪ１に移すが、この試合まで

Ｊ１横浜ＭのＦＷ渡辺千真（かずま、２５）が、来季Ｊ１に復帰するＦＣ東京へ移籍することが２１日、確実になった。関係者によると、獲得の打診があった神戸、浦和に断りを入れたという。　今季で契約が満了する渡辺は今季７得点を決めたが、先発は１８試合と不完全燃焼。０３年度の全国高校選手権を制した長崎・国見高の１年先輩、ＦＷ平山との“黄金２トップ”で飛躍を期す。

Ｊ１鹿島が来季新監督候補をＯＢで元ブラジル代表ＤＦジョルジーニョ氏（４７）に絞り、本格交渉を開始することが１５日、分かった。すでに鹿島幹部が本人と接触して意志を確認しており、今後は代理人を通じて金銭面などを詰める。　同氏は１９９５～９８年に鹿島に在籍し、サイドバックとして２度のＪ制覇をけん引。９６年にはＪ最優秀選手に選ばれた。引退後は２００６年にドゥンガ監督率いるブラジル代表のコーチを務め、昨季監督に就任した母国クラブのフィゲレンセでは、１部に復帰したばかりのチームを躍進させた。　鹿島は就任から５季連続の計６冠を導いたオリベイラ監督が退任。後任にはチーム事情を熟知し、伝統を引き継げるかを重視し、ＯＢを中心に調査を進めていた。ジョルジーニョ氏は現地メディアに対し、監督就任に前向きな意向を語っており、条件面が整えば実現の可能性が高い。今季リーグ６位と苦しんだ鹿島だが、“レジェンド”の復帰で、黄

Ｊリーグでは、あまり感じることのないホームとアウェイの違い。それは日本のスタジアムが、どこに行っても安全だからなのかもしれない。　▽テリトリー内での内弁慶　ホーム以外のユニフォームを着ていたら「身の安全」は保障しません…。海外に行くと、危険とまではいわなくとも、それに近い思いをすることがある。イタリアでユベントスのお土産袋を持ったままトリノから ミラノに移動した直後、インテルのユニフォームを着た刺青入りのお兄さんに唾を吐きかけられたことがある。　相手の縄張りにいるときはあくまでも控え目に。でも自分のテリトリーに入ったら、かなり強気。良い意味で、どの土地に行っても画一的な日本に比べ、地域ごとの風習や考え方に違いのある海外では、敵地に入り込んだ場合と地元にいるときの表情を、より鮮明に使い分ける。いわゆる内弁慶的な傾向がとても強い。　▽ホームで見せた違う表情　かなり格下と思われたタジキスタンも、

次節１２日の水戸戦（味スタ）でのＪ１昇格を目指すＦＣ東京は、ここにきて故障者続出。ＭＦ羽生は左内転筋痛、ＦＷルーカスは右足打撲で別メニュー調整。主力５人を欠く可能性に大熊監督は、「今年は紆余（うよ）曲折があった。何が起きても動じません」と苦笑い。１７日からＵ－２２日本代表遠征でチームを離れることが濃厚なＧＫ権田は、「できればホームでみんなで喜びたい」と話した。（小平） （紙面から）

横浜Ｍが、来季のＦＷ補強に早くも動き出していることが２８日、分かった。クラブ幹部によると、すでに磐田のＦＷ前田遼一に正式オファーを出しており、他に甲府の日本代表ＦＷハーフナーや外国人選手をリストアップしているという。今季は３０試合で４２得点（９位）。補強ポイントを得点力向上に絞って“ストーブリーグ”に臨む。

サッカー・日本女子代表合宿（１８日、東京・西が丘サッカー場）日本女子代表「なでしこジャパン」は１９日、東京・国立競技場で東日本大震災の復興支援慈善試合として「なでしこリーグ選抜」と対戦する。「なでしこ」たちは１８日、官邸での国民栄誉賞授与式に出席後、２４７０人の観衆を前に調整。ＦＷ丸山桂里奈（２８）＝千葉＝とＭＦ川澄奈穂美（２５）＝ＩＮＡＣ＝の『ビジュアル２トップ』が、“代表戦”で初めて同時先発することが確実となった。 【続きを読む】

ブンデスリーガ・ボルシアＭＧのファーブル監督は１１日、柏のＦＷ大津の獲得を正式に辞退する考えを示した。「現所属選手より１００％優れていると確信できなかった。契約することはないだろう」。大津は１２日、柏の練習に合流。ネルシーニョ監督は「みんな明るく受け入れている」と話したが、１３日の広島戦（柏）のメンバーには「入れていない」と次節以降の起用を示唆した。（柏）

Ｊリーグが来季からＪ２の“昇格プレーオフ”導入を検討していることが１３日、分かった。１、２位がＪ１に自動昇格するのはこれまでと変わらないが、残る「１枠」を３位から６位までの４チームで争うシステム。Ｊ２の活性化が狙いで、１４日に行われるＪ１・Ｊ２合同の実行委員会で審議される。 【続きを読む】

セリエＡ残留を決めたチェゼーナが来季に向けて、Ｊ１・Ｇ大阪のＵ−２２日本代表ＭＦ宇佐美貴史（１９）の獲得に乗り出していると、２３日付伊紙トゥット・スポルトが報じた。チェゼーナは昨夏、ＦＣ東京から日本代表ＤＦ長友佑都（２４）を獲得し、半年後にインテルに売却。多額の利益を得るとともに日本市場開拓により積極姿勢になっているという。宇佐美の獲得にはブンデスリーガ・バイエルンＭも興味を示している。 （紙面から）

Ｊ１鹿島ＭＦ小笠原満男（３２）が２１日の浦和戦（埼玉）で、試合メンバーから外れることが濃厚になった。小笠原が故障や出場停止以外でリーグ戦のメンバーを外れるのは、０５年８月２０日の広島戦（カシマ）以来２１００日ぶりとなる。　小笠原はこの日の紅白戦には出場せず、サブグラウンドでフィジカルトレ。１７日にオリベイラ監督と話し合い、休養の勧めを受け入れたようで、「与えられたメニューをこなし、何があってもいいように準備するのが自分の仕事。監督の判断に従うだけ」と話した。　鹿島は今季リーグ戦１勝１分け２敗の１５位と不調。１５日の川崎戦（等々力）に２−３で敗れるなど、４試合で１０失点と自慢の堅守が崩れている。東日本大震災以降、公私ともにハードワークが続く大黒柱を外す“劇薬処方”で若手の奮起を促し症状改善につながるか。　（佐藤ハルカ） （紙面から）

４日にアウェーで３季ぶりの東京Ｖ戦（味スタ）を迎える。ＦＣ東京・日本代表ＧＫ権田はプロ初の東京ダービーに向けて「ユース時代から絶対に負けるなと教育された」と気合十分だ。ＦＣ東京ではヴェルディカラーの緑のスパイクはご法度。阿久根社長も「緑のハンカチは捨てたし、妻も緑の服は着ない」と徹底。当日は「みどりの日」だが、青赤軍団がピッチを支配する。（小平） （紙面から）

セリエＡ、インテル・ミラノの日本代表ＤＦ長友佑都の保有権を持つ同チェゼーナのミノッティ・テクニカルディレクターが、今夏の完全移籍が実現する見通しを明かした。１９日付伊移籍サイト・トゥットメルカートに、「長友はインテルに残るだろう」と明言した。長友は今夏までのレンタルで１月に移籍。インテルが希望すれば完全移籍に移行する契約になっている。（ローマ＝坂本万里雄） （紙面から）

ＦＣ東京の大熊監督が１４日、右足骨折で入院しているＦＷ平山の不在を嘆いた。紅白戦で鈴木、谷沢、羽生、中村と平均身長１メートル７０の小兵を並べたが“ピストル打線”は機能しなかった。「平山がいると、苦しい時にアイツ目掛けてボールをければよかった。いないと足下でつなぐから（パスミスから）カウンターを受けやすい」。１メートル９０の大砲を欠き、さらにＭＦ石川やＦＷペドロ・ジュニオールも別メニュー調整。リーグ再開へ、チーム作りは白紙に戻った。（小平） （紙面から）

南米選手権にＪクラブ所属選手を招集する問題で、ＦＣ東京がトーンダウン。１３日のＪ２実行委員会で阿久根社長が「Ｊ１と同じ配慮をお願いしたい」とＤＦ今野ら主力の招集を“拒否”した。しかし、大熊監督は「もちろん今野にはいてほしいが、決定事項には従いたい」と日本協会との“全面抗争”は避ける構え。今野も「自分が決めることではない」と静観した。（小平） （紙面から）

日本サッカー協会が７月の南米選手権（アルゼンチン）に、海外組とＵ−２２（２２歳以下）世代だけで組む日本代表で出場する構想を持っていることが３０日、分かった。　東日本大震災の影響で延期されたＪ１リーグ戦が７月に移行。日程が重なる国内組の代表招集が難しくなった南米選手権は、出場辞退の可能性も出ている。しかし、最低でも１次リーグでアルゼンチン、コロンビア、ボリビアの強豪３チームと対戦できる貴重な機会だけに、日本協会は出場を模索。リーグ戦のない欧州組と、Ｊリーグで出場機会の少ない若手選手でのチーム編成を企図しているという。　日本協会・小倉純二会長（７２）は「ザック（Ａ代表監督）と原（技術委員長）と関塚（Ｕ−２２代表監督）が話をしていく」と語った。ただ、欧州組の招集も所属クラブの意向で個々に変わる可能性があり、どのようなメンバーを組めるかは不透明。小倉会長は４月上旬に南米サッカー連盟を訪れ、日本の現

Ｊリーグは１８日、日本代表と慈善試合を行うＪリーグ選抜のチーム名を「Ｊリーグ　ＴＥＡＭ　ＡＳ　ＯＮＥ」（チーム　アズ　ワン）と決定した。メンバーは２２日に発表する。また、復興支援のスローガンを「チカラをひとつに。−ＴＥＡＭ　ＡＳ　ＯＮＥ−」と決めた。

Ｊ１仙台の手倉森誠監督（４３）が１８日、東日本大震災で被災した仙台市を視察に訪れたＪリーグの中野幸夫専務理事に「４月の（公式戦）開催は無理です」と直訴。予定されている７試合（リーグ戦５、ナビスコ杯２）の中止を要望した。　指揮官によると、同市内のクラブハウスは「屋根が落ちてきた。選手はよく無事だった」という半壊状態。ホームのユアテックスタジアム仙台も同様だ。選手の大半は仙台を離れ、実家などで練習している。　手倉森監督はこの日、クラブ関係者らと同市内の避難所を訪れ、被災者に寒さをしのいでもらおうと、選手が練習時に着用していたトレーニングウエア約７０着を寄付した。練習再開の見通しは立たないが、喜ぶ子どもたちの笑顔は救いだった。（山口泰弘）

日本協会の原博実技術委員長は３日、ＦＣ東京の練習を電撃視察。ＧＫ権田、ＤＦ今野、ＤＦ徳永、ＭＦ米本、ＦＷ平山ら、Ａ代表やロンドン五輪を目指すＵ−２２代表候補の動きを見て「元気いいね。社長や強化部長に協力を頼みました。五輪代表は１チーム３人までにしたいが、Ａ代表は何人でも呼べる」と大量招集を予告した。Ｊ２は代表活動中もリーグ戦を開催するため、台所事情が厳しくなる大熊監督は「複雑ですね」。（小平）

中国、四国に本拠地を置くＪ２の４クラブは２５日、今季から「ＰＲＩＤＥ　ＯＦ　中四国」と銘打った企画を開始すると発表。鳥取、岡山、徳島、愛媛の４クラブ間の対戦成績により順位を決定。各スタジアムでスタンプラリーを実施し、サポーターにアウェーゲームの観戦を促すという。