第4審判が交代ボードを掲げると、194cm・87kgの巨漢が現れた。ブラジル・ワールドカップ準々決勝「オランダ vs コスタリカ」戦のティム・クルルを思い出すPK職人・西垣拓海の登場である。 オランダ代表のGK交代はコスタリカ戦だけの限定オプションだったが、西垣はこれで静岡県大会準々決勝から4試合連続の交代出場。東海大翔洋はここまで3試合連続で彼を起用し、PK戦をモノにし続けている。 全国大会でも、PK戦は西垣の独擅場だった。東海大三1人目は左、2人目は中央、3人目は左と枠内シュートのブロックに成功。東海大翔洋が3本すべてを決めたため、3-0という圧倒的なスコアでPK戦は決着した。 巨体と動きの鋭さを生かした、余裕のセーブだった。小曽根龍介監督も「今日くらいのコースとスピードだったら自信を持って行ける」とPK阻止の“必然性”を口にする。 西垣は194㎝の長身に加えて、両手足が長い。257㎝