『道教をめぐる攻防――日本の君王、道士の法を崇めず』 著者:新川登亀男 版元:大修館書店 発行:1999年6月 価格:1890円(税込) ISBN:978-4469231533 今回紹介するのは,大修館書店の『道教をめぐる攻防――日本の君王、道士の法を崇めず』だ。中国,朝鮮半島経由で仏教を受容した日本に,なぜ道教が根付かなかったのかを,古代政治史と比較アジア史を専攻する新川登亀男教授(早稲田大学)が追求した本である。 中国,韓国,日本。それぞれの在来文化は長年の相互交流によって共通する部分(漢字がある程度読めるとか,仏教があるとか)が多いものの,もちろん固有の要素も大きい。外から見るときっと分かりづらいのだと思うが,まるで違う習俗も多いことは,我々日本人にとって常識だろう。 中国と韓国で共通しているのに,日本にまでは届いていない文化も多く,そのなかで我々ゲーマーがつとに感じる例といえば,武