政府は高額所得者を優遇するため、所得税と住民税の最高税率を1999年に引き下げました。この措置によって大企業のトップ役員200人が受けた減税額が、昨年度だけで合計38億3272万円、1人当たり約1916万円にのぼることが分かりました。菅直人首相は「財政再建」のために消費税率10%を口にしますが、この不公平税制こそ正すべきです。 6月末締め切りで金融庁に提出された3月期決算企業の有価証券報告書で、昨年度1億円以上の報酬を受け取っていた役員が200人以上にのぼりました。報酬額が判明した役員のうち上位200人について、本紙が試算しました。 大量の派遣労働者切りで社会問題を引き起こした自動車メーカーは、日産、トヨタ、ホンダ3社の役員10人で合計2億5507万円の減税。日本最高の役員報酬、8億9100万円を受け取っていたカルロス・ゴーン日産自動車社長の減税額は1億2291万円となります。 大企業優遇