野村浩子 ジャーナリスト・淑徳大学教授 日経ホーム出版社(現日経BP社)で「日経WOMAN」編集長、女性リーダー向け雑誌「日経EW」編集長などを歴任。日本経済新聞社・編集委員などを経て、2014年4月から、淑徳大学人文学部表現学科長・教授。財政制度等審議会委員など政府審議会委員も務める。 この著者の記事を見る
野村浩子 ジャーナリスト・淑徳大学教授 日経ホーム出版社(現日経BP社)で「日経WOMAN」編集長、女性リーダー向け雑誌「日経EW」編集長などを歴任。日本経済新聞社・編集委員などを経て、2014年4月から、淑徳大学人文学部表現学科長・教授。財政制度等審議会委員など政府審議会委員も務める。 この著者の記事を見る
センター試験の日には雪が降ることが多い、と、私がなんとなくそんなふうに思っているのは、たぶん、気のせいだ。雪の降った年もあれば降らなかった年もある。なにも試験のタイミングを狙って天候が荒れるわけではない。 にもかかわらず、センター試験と雪の間に特別な相関があるかのように感じるのは、センター試験当日の天気に過剰反応しているからで、つまり私は、この年齢になってなお、いまだに試験という機会や言葉に対して、神経質になっているということなのかもしれない。 今回は、試験について書こうと思っている。 念の為、原稿を書き始める前に自分のハードディスクを検索してみると、入試改革については、既に、当欄でも何度か触れている。 ついでに申せば、私はどうやら、毎年、この時期になると、必ずや、試験についてあれこれ考えをめぐらせることになっている。で、憤ったり悲しんだりしつつ、まとまらない考えを書きなぐっては着地できず
遙から これ、無意味じゃないんだろうか、という行事と、守りたい伝統、というのをひとつひとつ考える機会が特に年末から年始にかけてある。 無意味その1。年賀状。 最近だが「これをもって今後年賀状はお出しいたしませんのでよろしく」という宣言賀状が増えた。皆様はいかがだろうか。少なくとも私には増えた。最も忙しい年末になぜ何十年も会わない、つまり人生にかかわっていない人たちに印刷だけのハガキを送るのか。これが少人数とか老後なら話は別だ。営業にからむのも別だ。無意味にハガキの人数を増やすのを避けるため、私はやたらめったらと今年知り合ったからといって賀状は出さないようにしている。いったん始めたら止めにくいからだ。 見ていないのは私だけじゃないのね そんな考えに至る前、何となく出した賀状が始まりとなって、大昔一度ラジオでご一緒し、生涯ご一緒しないだろうADさんにまで何十年と出し続けるという意味のわからんこ
みなさまごきげんよう。 フェルディナント・ヤマグチでございます。 申し訳ございません。2週連続のディレイ掲載であります。 いやいや、読者諸兄と火曜日レギュラー陣のみなさまの怒りはごもっとも。 しかしですね、今回はちょっと事情がありましてですね、単なるサボりやナマケではないのです(ということはつまり前回のディレイは単なるナマケだったということになりますが……)。 先週は“GT-R水野さん”が台湾のHAITEC社(華創車電技術中心)の上級副社長就任という衝撃のニュースがございまして、不肖フェルが渾身のスクープを投げさせて頂いたのです(こちらとこちら)。 関連記事をイッキに2本も上げたものですから、それはもう私も担当のマイトのY氏も精魂尽き果てグッタリしてしまいまして、とても次の記事を連続して仕上げることが出来なかったのです。デイタイムは普通に会社に行っている訳ですし、夜はこの時期忘年会も多うご
遙から 女性の貧困問題が最近取り上げられはじめ、目につく。まず私自身は貧困ではない前提で語りたい。なぜなら貧困がもたらすとんでもない現実を知っている。それを変えようとしない、変えられない女性たちを少なからず知っているからだ。 貧困と隣り合わせの社会構造と計算式 そもそも貧困と隣り合わせの社会構造がある。家事育児を担うつもりで最初から一般職を選んだ女性は、現役労働賃金に男性と差が出る。結果、年金も差が出る。結婚で男性収入を得られる女性は豊かさに一歩近づけるが、離婚、母子家庭、のち、派遣、などは、つまり男性を掴む人生設計をしていたにもかかわらず、掴みそこねたら貧困に転がり落ちかねない。薄氷の上の労働だ。 結婚願望=下手したらビンボー、と知っておこう。総合職しかり。シングルばく進か、爆エネルギーに加え、妙技、幸運、才能がない限り家事と仕事の両立は難しい。家事を舐めてはいけない。育児たるや、私が「
本日14時より、あの日産GT-Rを世に送り出した水野和敏氏が、新会社発足の記者会見を行います。 今回、当「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」では、特別に、本当に特別に、会見開始前にその背景をお伝えいたします。これはどこかの新聞が始終カマしている所謂“トバシ”ではなく、ご本人に直接インタビューした正真正銘のスクープ記事であります。 とはいえ、ここで全てをお伝えできる訳では有りません。 今のタイミングでお話しできるのは、「水野さんが台湾の自動車メーカーに行く」ということと、そして「その会社が日本に開発拠点を設け、水野さんがトップに就任する」ということだけです。残念ながら、今のタイミングで具体的な社名をお伝えすることは出来ません。 そりゃそうですよね。この件は本日午後2時~4時で記者発表が予定されており、素人の私がスクープを飛ばした日には、本職の記者の方々の面目は丸潰……いやまあとも
「部下が言うことを聞かないのです」 現場に入って目標を達成させるコンサルティング活動をしていると、管理者の方々から様々な悩みを聞かされます。代表的な悩みがなんとこれです。 「部下が目標を達成できない」「部下の営業スキルが上がらない」という悩みならともかく、「言うことを聞かない」ことに悩まれているのです。 そして「言うことを聞かない部下」を持つ上司には「言うことを聞かない理由を知りたがる」という共通点があります。次の会話を読んでみてください。 ●営業課長:「部下がなかなか行動を変えてくれません。どうしたらいいのか、悩んでいます」 ○本部長:「もう少し具体的に言ってもらわないと分からん。まず、どの部下だ。君のところには4人いたな」 ●営業課長:「言っても聞かないのは40代半ばの部下です。『この年になって行動を変えるのは無理です』の一点張りです」 ○本部長:「行動をどう変えろと彼に言っているのか
大阪の外に住んでいると、大阪市長としての橋下徹氏の活躍ぶりを知る機会があまりない。マスコミも3年前には彼を日本の救世主のように報じたが、従軍慰安婦発言や石原慎太郎氏との連携(日本維新の会の結成)を機に、興味が薄れたようだ。 最近の橋下氏についての報道内容は、もっぱら維新の党の代表としての発言を紹介するものが多い。そのせいか、全国の人々は、橋下氏が大阪を改革するために政治家になり、さらに地域から日本を変えるために国政政党まで作ったという原点を忘れつつあるようだ。 また、東国原英夫氏の先例もよくない。宮崎県知事として業績をあげていたのに、途中で国政や都知事選へと興味が移ろい、残念な展開になっている。彼と橋下氏は個人的にも親しかっただけに、イメージをダブらせる人がいるのも致し方ないだろう。 ことごとく議会と対立 さて、大阪の改革だが、一見、とても難航しているように見える。地下鉄やバスを民営化する
国や地方自治体が公共施設の運営権を民間企業に売却する「コンセッション方式」。空港に続いて、水道や下水道についても導入への検討が進む。民間企業に運営を委ねることで、地方自治体にとっては財政負担を減らし、老朽化した管路の素早い更新なども期待できる。だが導入に当たっては、水道・下水道ならではの特殊な事業環境が壁となっている。 10月上旬、静岡県浜松市。同市南部の西遠(せいえん)流域下水道事業について、コンセッション方式の導入に向けた実施要項の作成が始まった。浜松市は2015年度中に実施要項をとりまとめる方針。同事業は処理区域面積で浜松市の約7割を占める中核事業。市町村合併に伴い2016年3月末に運営主体が静岡県から浜松市に移ることが決まっているが、現在の浜松市の体制では継続的な運営が困難なため、「2018年頃には民間企業のもとで運営を始めたい」(浜松市)としている。 大阪市が先行、大津市も検討
遙から 事情があって、ホテルを泊まりめぐっている。それも著名ホテルばかり。海外から日本に進出し勝負を挑む都会派ホテル。同じ進出組でも、もうすっかり土地に根を下ろした感のある老舗ホテル。日本国中知らない人がいないほどあっちこっちにあるチェーンホテル。最高1泊6万円までした。私個人的にはかなり勇気のいる挑戦だ。 そこで発見したことを書いてみたい。 どれも著名ホテルだが、勝負、明暗、がはっきりついていた。その個性により客層も分かれている。マーケットの住み分けがあれば同じ地域でも共存可能とわかった。ただそんな中でどういうホテルが勝ち、どういうホテルが負けるか。すでに崩壊の音が聞こえるホテルもある。「ああ、このホテルはもうダメだな」というホテルと、「だからこのホテルは根を下ろせたんだ」というホテルの差を、あくまで客的視点で書きたい。 まずは「ダメだな」というホテルから…。 USBメモリーからプリント
ニットベストは古ぼけた印象 11月1日からは、環境省が推進するウォームビズが始まります。これは職場のエアコンを20度に設定し、温かく過ごせる服装などで工夫することによって、節電やCO2削減効果を高めるのが狙い。期間は来年の3月31日までとなります。最近では、夏はクールビズを、冬はウォームビズを導入する企業も増えています。 正式なスーツスタイルであれば、秋冬はスリーピースを着るのがルール。しかし、今やスリーピースはごく少数派。重厚感が出過ぎて、相手に威圧感を与えてしまう懸念があることなどが、着用しない理由なのかもしれません。 そもそも、ウォームビズでは機能性を重視し、比較的カジュアルな着こなしになるので、クールビズ同様、正式なスーツスタイルとは違う考え方を取り入れることがあります。 寒さ対策として、スリーピースのベストに似たニットベストを着る人もいるでしょう。いわゆる袖なしのセーターです。し
赤崎勇・名城大学教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大学教授が2014年のノーベル物理学賞を受賞した。ここでは、中村氏が窒化ガリウム(GaN)系青色LEDの研究に着手し製品化にこぎ着けるまでの開発ストーリーを紹介した1995年1~3月当時の日経エレクトロニクスの記事を基に、2009年「日経テクノロジーオンライン」に掲載した記事を再掲載する。 高輝度青色発光ダイオード開発物語の第3回。第1回と第2回では、開発者の中村修二氏が入社してから、青色発光ダイオードの研究で最初の成果を出すまでを追った。今回は、開発が軌道に乗り始めてダイオードが光るまで。発光層となるGaN膜ができたころから開発は順調に進み始める。平滑なGaN膜の成長、続いてp型GaN膜の作製、そしてpn接合型の発光ダイオードの試作にこぎつけた。波に乗って半導体レーザもねらえるダブルヘテロ構造を標的にする。しかしその
遙から 職場で上司からストーカーをされている知人女性の悩み相談を、そこの社長がまったく理解できず、今度はその社長のこともストーカー問題にプラスされて総務の女性に相談に行った女性を知っている。総務の女性が言った言葉がストレートに言い当てていた。 「そりゃ、ストーカー問題なんて男性には理解できませんよ」 その理由は「男性は男性部下にストーカーをしない。されたことのない人間にはそのしんどさが理解できなくて当然です」。 職場で、男女で、ストーカーで、となると、そこにセクハラとパワハラも混ざりあい、とんでもなく複雑にからみあった症状になる。その知人女性の嘆きとは…。 親しくなる→見下す→距離を置かれる→嫌がらせ 上司の男性から親しくされ、何でも相談できるいい関係の時は仕事も順調に運んだが、関係性にやがて変化が出てくる。男性にとっての部下(男性)が混ざる席では女性を小馬鹿にしたり見下したりしだした。女
9月21日、フジテレビの「Mr.サンデー」が「韓国セウォル号沈没の真相」というタイトルでスペシャル番組を放映した。セウォル号沈没事故は、4月16日に韓国で起きた旅客船沈没事故。乗客476人のうち修学旅行中の高校生ら294人が死亡し、10人が未だに行方不明の大惨事である。 「Mr.サンデー」は、沈没するセウォル号から自力で脱出した高校生らの証言を元に、セウォル号の中で何があったのか、再現ドラマを交えて詳しく紹介した。生存者の証言を詳しく紹介した番組は日本でも韓国でも「Mr.サンデー」が初めてである。韓国のメディアにも登場しなかった事故当日の船内の様子が、生存者が撮った写真と証言で浮かび上がった。 番組の最後で、生き残った高校生らは、次のように話していた。「韓国政府は、私たちが法廷で証言しても真相究明のために何もしてくれない。どうして事故が起きたのか、この取材で少しでも真実を明かしてほしい。他
遙から 「また介護が始まる」。私はある時、沸々と怒りが湧いたことがある。ひとことで介護と言っても、なぜ介護することになるかの流れは人によって違う。老いや病気、と、ひとことで片づけられない個人差がある。老いだけでも健やかに老いる人もいればいくつもの病気とともに迎える老いもある。 前者はハイキングコースに参加するし、後者は10年来の寝たきりになったりする。その後者もまた、今の時代のように健康啓発が盛んになる前の時代の病気と、バラエティ番組でも健康のノウハウを伝え、「あれ?」と思った時にはインターネットで情報を調べられる時代の病気がある。その現代でも注意していてもなってしまう不可避な病気(ストレスなどが原因で)と、「そりゃなるだろうよ、病気」という生活習慣系の病気がある。 私が腹が立つのはあきらかにその後者の末の介護の場合だ。つまり、健康啓発に満ちあふれた現代で、避けられた病気に巻き込まれる介護
熊谷:個人消費は想定していたより若干弱めの印象です。特に自動車などの耐久消費財が思ったほど売れていません。天候が不順だったという要因もありますが、それを除いても弱いですね。 しかし、個人消費以外の項目を見ると、人手不足で滞っていた公共事業は受注ベースではかなりの勢いで伸びています。設備投資も基調として見れば緩やかに回復の方向に向かっています。海外経済も、米国は非常にしっかりしていて、中国も政策対応によって底割れの懸念は和らいでいます。欧州は心配ですが、世界経済は米国が牽引していくことになるでしょう。 4~6月期は前期比年率でマイナス7.1%成長になりましたが、7~9月期は一転してプラス4.8%成長になると予想しています。 個人消費についてもう少しうかがいます。4月の消費増税で実質所得が減少していますが、このインパクトはかなり大きいと見た方がいいでしょうか。 熊谷:増税前の駆け込み需要が20
遙から 女性入閣5名。本当なら安倍総理は橋本聖子氏を入れて6名にしたかったはずだと勝手に想像している。小泉政権下では女性閣僚5名。それを超えたかったはずだ、と。外された要因はキス写真かと思いきや、「いや違う。身体を壊した」と。そして杖ついて激ヤセした橋本聖子氏の写真が出る。 じゃあ、なぜ身体を壊したのかのスイッチとしてキス写真があるのではないか。報道と体調はセットだと思っている。報道のされ方で入院や命を落とす人まで様々いるからだ。 じゃあ、あのキス写真は、身体を壊し、大臣の道を外されるほどのことだったのか、と、改めてあの"キス写真"とはなんだったのかを検証しないではいられなくなった。あの一枚の写真はセクハラの証拠としてひとりの女性をボコボコにせねばならないほどのスキャンダラスな一枚なのか。あるいは、ノリ、や、楽しい雰囲気の中のじゃれ方として済ませていい一瞬だったのか。そのお相手の高橋選手の
女性が輝く社会にしたい――。 安倍晋三首相が成長戦略の“中核”として掲げる「女性の活用」。来年度から国家公務員における女性の採用率を引き上げるなど、その動きは活発化している。テレビに映る国際会議の場で、「女性の活用」をいかにも誇らしげにぶち上げる安倍首相の満面の笑みをぼんやりと見つめながら、私はふと中国人女性のことを考えた。 働き盛りの年齢である私の友人の中国人女性には、専業主婦はほとんどいない。むしろ、夫よりも仕事が忙しいくらいだ。中国には「天の半分は女性が支える」ということわざもある通り、女性の活用はずっと前から当たり前に行われてきた。女性が社会に出て働くことは当然のことだし、出産後もほとんどの女性が退職せず、そのまま仕事を続けている。 日本では状況が大きく異なる。厚生労働省の最新のデータによると、日本人女性の出産後の継続就業率は38%(2010年時点)。6割以上の女性が出産後に退職し
「プロフェッショナルファームの女性社長って珍しいですねぇ」 「そう言えば、そうですね」 この10年、何度、この会話を繰り返したことか。 気がつくと、社会に出てから、そろそろ30年。この間、女性をめぐる働く環境は大きく変わりました。最近では、安倍政権が、女性活用を日本の成長戦略の中核と捉えているとのことで、「女性管理職の数値目標」を示すなど、企業でもいろんな施策に取り組んでいるようです。隔世の感があります。 私が就職したのは1986年(昭和61年)。男女雇用機会均等法の年。ということは、私たちが就職活動をしたのは、その前年なので、総合職については、各社とも「試験的採用」という位置づけで、数校から1~2人の採用枠という狭き門でした。それも余裕のある大手の金融機関やメーカーだけ。 「男のように考え犬のごとく働け」 一橋大学の先輩方からは「女子の就職は、相当大変よ。大先輩の石原一子さん(元高島屋常
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