オンラインゲーム「ワールド・オブ・ウォークラフト」などでならした無職のゲーマーが、外交専門誌「フォーリン・ポリシー」に記事を書き、数々のスクープをものにしてきたピュリツアー賞ジャーナリスト、シーモア・ハーシュさんの調査報道を否定する。しかもシリアの化学兵器問題で――。 「オープンジャーナリズム」界隈が、かなり面白いことになっているようだ。 ●シーモア・ハーシュさんの調査報道 シーモア・ハーシュさんと言えば、まず思い浮かぶのはベトナム戦争中の「ソンミ村虐殺事件」の暴露。ハーシュさんはこの報道でピュリツァー賞を受賞している。 最近では2004年に発覚したイラク人収監者に対する米兵による虐待「アブグレイブ刑務所虐待事件」報道でも名をはせた。 調査報道史に名を残すジャーナリストだ。そのハーシュさんが取り上げたのが、シリアの化学兵器疑惑だ。 8月21日にダマスカス近郊東グータ地区にで、サリンを積んだ