デジタルペンテスト部の北原です。 本日は、Windows OS への侵入に成功した攻撃者が管理者権限を奪取した後に悪用する、Token Stealing という手法について解説します。 要点 技術的な詳細に興味がない読者向けに、先に要点を書きます。 要点は以下の3点です: ログオンしている Windows OS の管理者権限の奪取に成功した場合、Token Stealing の手法により他のプロセスの実行アカウントの権限を借用できます。 Active Directory のドメインに参加している Windows OS の場合、他のドメイン端末で使用するアカウントで起動しているプロセスが存在すると、Token Stealing によりそのプロセスのアカウントの権限が借用できるため、攻撃者の侵入範囲の拡大につながります。ドメインに参加している端末の管理のために各端末にプロセスを実行する場合は、