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ブックマーク / stillblue.ti-da.net (14)

  • 死ぬまでに読みたい100冊

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 万人に向けておすすめする100冊ではなく、あくまで僕個人が読んでおきたい100冊なので傑作もある反面、読まなくっても構わないと思うもある。 この記事のタイトルは、内藤陳にあやかって「読まずに死ねるか」とでもしたいところなんだったけれども、ここに挙げた100冊以外にも読みたいはあるし、明日になればこのリストの中身も変わってしまうかもしれないのであまり強気には出ることができない。 そういう意味では99冊にしておくとか、パン屋の1ダースにあやかって101冊とか109冊とか、おおよそ100冊にしておく方法もあったけれども、ぴったり100冊に

    死ぬまでに読みたい100冊
  • 新入生のためのひねくれ文学リスト

    奇妙な世界の片隅でさんの新入生のための海外幻想文学リスト経由で海外文学読書録さんの新入生のための海外現代文学リスト(2018年版)と漂着の浜辺からさんの学生のための海外文学リスト50+4知って、自分も作ってみたくなりました。 といってもすでに6月。新入生向けというにはだいぶ遅い感じですが、そのあたりはとりあえず気にしないことにして、ラノベに飽きた学生向けというテーマでどういうを選ぶかというのは意外と難しい気もします。ラノベに飽きたというよりもラノベ以外のはほとんど読んできていなかった人向けのほうが選びやすいかなということでそういう人向けで考えてみました。 次に問題にはなるのはこの手の場合、入手しやすいものを選ぶかどうかという問題ですが図書館もありますし、インターネットなどなかった時代ならともかく、今ならばネット検索すれば後はお財布との相談でなんとかなります。を読むということはその

    新入生のためのひねくれ文学リスト
  • 医療保護入院という制度

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 昨日の記事にコメントを頂いた。 救われるようなありがたいコメントだったのだけれども、昨日の記事の最後の言葉は、昨日の記事に書いた事柄だけで思っていることではないのだ。 を苦しめている要因は病気による様々な症状だけではない。 時折、を苦しませるのは、精神病院のしかも閉鎖病棟へ、もっとも信頼する人間だった僕によって自分の意志とは無関係に入院させられたということと、結果として自分のことを信じてはもらえなかったということの二つの点だ。 精神科への通院を促したり、付き添って診断を受けたりはしたものの結果として薬による治療を拒んでしまったに対

    医療保護入院という制度
  • 『ハサミ男』殊能将之

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 殊能将之という作家がいた。 僕が殊能将之の訃報を知ったのは4月1日だったのでエイプリル・フールなんじゃないかと思ってしまったのだが、実際に訃報の情報が流れたのは3月30日のことだったので、認めたくはなかったのだけれども事実を受け止めるしかなかった。しかし、殊能将之という作家は覆面作家だったので、ひょっとしたら、殊能将之という作家であることを辞めたくなったので亡くなったということにしておいて、当の人はまだ生きているという可能性も考えられないことではない。だからそう思いたいという気持ちもあった。 殊能将之という作家は覆面作家でありながらも

    『ハサミ男』殊能将之
  • 難問

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 ここしばらく平穏な日々が続いていた。 このまま永遠に続けばいいなと思いつつも、それば叶わぬ思いであることも理解していた。 平穏な日々が長く続けば続くほど、反動は大きい。 平穏という、まるで春の日差しを受けた縁側の、ぬくぬくとした暖かさと心地よさの中で、これは夢なのだ、そろそろ夢から目覚めるだろうし、目覚める覚悟をしなければいけないという気持ちもあったおかげで、ひとまずはその反動を受け止めることができた。 よいときもあればわるいときもある。 最近よく、「八脚の蝶」と二階堂奥歯さんのことを思い出す。以前にも書いたけれども二階堂奥歯さんとは

    難問
    florentine
    florentine 2011/04/11
    「本を読むことで救われる人生がある一方で、本を読んでも救われない人生もある。そして幾ら本を読んでも救ってあげることのできない人生がある」
  • 経過報告53

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 今日、の面会に行って驚いた。 明日以降ならいつでも退院していいと主治医に言われたそうだ。 というわけで、何もなければ、明日、は退院する。 しかし、退院といっても回復したわけではない。あくまで入院してまで治療する必要が無くなったというだけにすぎない。 この病気は高血圧や糖尿病と同じく慢性疾患なのだ。だから快復を目指すことは出来ない、その変わりに寛解を目指す。寛解とは「問題ない程度」にまで状態がよくなる、もしくはその状態が続く事だ。 我慢できるか、そんな状態を。 はおそらくこのさき一生、薬を飲み続けなくてはいけない。そのことはも理解

    経過報告53
    florentine
    florentine 2010/01/13
    「ここまでは、語ることの出来る私と妻の物語だった。そしてこの先は、私と妻だけの物語だ。この先、私の語る物語は私が妻だけに語ってあげる物語なのだ。」
  • 国書刊行会│アルファ・ラルファ大通りの脇道

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 著 アラスター・グレイ 販売元/出版社 国書刊行会 発売日 2007-11 Amazon/楽天ブックス 四六判のハードカバーで上下二段組700ページと分厚いのだけれども、分量的にダン・シモンズの『ザ・テラー』と対して変わらないわけで、そう考えると分厚さに怯むことなんかないのだけれど、立て続けに分厚いを読むのはなかなかしんどい歳になってきました。 しかし読み始めてみるとどうにも村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』と比較してしまいがちになってしまいます。 もう二十年以上も前に読んだっきりなので単純に比較出来るものではな

    florentine
    florentine 2009/09/19
    タグを作ってなかったなんて!/「つくづくスタージョンって人は「愛」の作家だと思いましたよ。」ほんとに!
  • 宇宙舟歌

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 俺たちはさつさと家へ帰るべきだが、ここらで誰かの口車に乗せられちまうかもしれないな。 だからっ、誰かの口車に乗せられちまうかもしれないな、って言ったんだよっ! 唯一無二の作家、ラファティの初期長編。 十年続いた戦争が終わり、主人公はみんなに寄り道をして帰ろうと提案する。そして上記のセリフをのたまうのだ。 ラファティがどんな作家なのかご存じの場合、もうこれ以上なにも語ることはない。いつもどおりのラファティの話なのだ。 逆にラファティがどんな作家なのかご存じ無い場合、これはちょっと困ってしまう。宇宙一のほら吹き爺さんと言ってしまえば簡単なの

    宇宙舟歌
    florentine
    florentine 2009/09/19
    ああもう、おじさん、大好きすぎるっ! 早く国書から次の長編でないかなあ~。
  • デス博士の島その他の物語

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 ウルフ自身によるまえがきが凄い。 なにしろ自分の娘の詩を載せたり、読者はまえがきをほとんど読まないという出版社の言い分を元に、「島の博士の死」という短いお話を載せたりとやりたい放題。しかしアメリカの読者は当にまえがきを読まないのかな。 それにしても、久しぶりに読み終えるのがもったいないと思ったでした。って、こんなことを書くと今まで読んできたは面白くなかったのかといわれそうなんですが、今まで読んできたも決して面白くなかったわけではありません。昔は読み終えるのがもったいなくって途中でを閉じて続きは明日、というようなことを良くやった

    デス博士の島その他の物語
    florentine
    florentine 2009/09/19
    「ウルフ自身によるまえがきが凄い」。そう、わたしは絶対に前書きとか誰に捧ぐとか読まないことはないんだけど、世の中のひとはそうなの?なんか、さびしい。
  • ぼくがカンガルーに出会ったころ

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 言うなればご祝儀みたいなものだ。 訳したのあとがきもしくは解説が半数以上を占め、それ以外の文章に関してもかなり既読率が高い。巻末の翻訳リストは壮観で見応えがあるのだけれども、何かの役に立つ確率はかなり低い。浅倉久志の訳した小説を全部読んでやろうと思う人なら役に立つけど、そもそも翻訳を読むときに翻訳者を意識したって選択肢があるなんて数少ない。 思うに私が翻訳者の存在を意識したのはいつの頃からだろうか。翻訳小説を読み出したころは作家は意識しても翻訳者は意識などしなかったはずだ。今だって意識するのは読みづらかった時ぐらいなんだけど、それ

    ぼくがカンガルーに出会ったころ
    florentine
    florentine 2009/09/19
    これはほんとうにいい本だ!
  • ゴーレム100

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 著 アルフレッド・ベスター/ 販売元/出版社 国書刊行会 発売日 2007-06 Amazon/Bk1/楽天ブックス 一瞬で、ダン・シモンズの『オリュンポス』が色あせてしまった。 話の整合性なんか無視して、場面単位で面白さの最大風速をねらった『オリュンポス』でさえ、このには敵わなかった。まあシモンズ先生には感動という味付けがあるので一概に比較してしまうのも間違いではあるけれども、一見すると狂気の産物にしか見えない造りでありながら、物語の裏にきわめて冷静かつ明晰な作者の存在が見えているところがたまらない。極悪な話を書いていながら実は暖か

    ゴーレム100
  • ラナーク―四巻からなる伝記

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 著 アラスター・グレイ 販売元/出版社 国書刊行会 発売日 2007-11 Amazon/楽天ブックス 四六判のハードカバーで上下二段組700ページと分厚いのだけれども、分量的にダン・シモンズの『ザ・テラー』と対して変わらないわけで、そう考えると分厚さに怯むことなんかないのだけれど、立て続けに分厚いを読むのはなかなかしんどい歳になってきました。 しかし読み始めてみるとどうにも村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』と比較してしまいがちになってしまいます。 もう二十年以上も前に読んだっきりなので単純に比較出来るものではな

    ラナーク―四巻からなる伝記
  • 子供たちの午後

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 ロバート・F・ヤングの「ピーナツバター作戦」とともに復刊したラファティのオリジナル短編集ですが、なんといってもラファティの全長編を俯瞰した巻末の解説が圧巻。 中身は相変わらずのラファティで、愉快なほら吹き話なのだけれども、愉快だからといってゲラゲラと笑える話ではないところが他の短編集と少し違うところで、全体的に厭世観が漂っていて、読み続けているとだんだん気分が暗くなる。 世界で一番みすぼらしい男が宇宙一の美女と出会って結婚する話である「究極の被造物」などは、世の中何事も釣り合いがとれるようになっていて、悪いことがあればそれに見合った良い

    子供たちの午後
    florentine
    florentine 2009/09/19
    「なんといってもラファティの全長編を俯瞰した巻末の解説が圧巻。」/
  • アルファ・ラルファ大通りの脇道

    の感想などをブログで書いていると、ごくまれにコメントをいただくことがある。 ごくまれ、という部分が結局は僕の文章のつたなさや内容の無さからなのだろうと思っている。それはさておき、ごくまれにコメントをいただいて、さらにごくまれにおすすめのを紹介されることもあるのだが、それはそれでありがたいと思う一方で、年々、を読む速度が遅くなり、それに反比例する形で読みたいが増えていくので、おすすめされてもいつ読むことができるのかわからないという状態だ。 もっとも、優先順位をずらして、先に読んでしまえばいい話なのだが、いざ読んでみてそれが僕の好みのではなかったとしたら、と思うと躊躇してしまう。 昔は、読んでつまらなかったも、どこがつまらなかったのかをできるだけ詳しく書いてブログに上げていたが、途中で止めてしまった。 つまらなかったの感想を、どこが駄目だったのか丁寧に書いてブログ記事するというの

    アルファ・ラルファ大通りの脇道
    florentine
    florentine 2009/08/21
    [伊井直行って人はR・A・ラファティなんじゃないかとふと思った」
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