水素システムは5つの装置を組み合わせる(図2)。水を電気分解して酸素と水素を発生させる「水電解水素製造装置ユニット」のほかに、「水素貯蔵タンク」「燃料電池ユニット」「蓄電池ユニット」「給水タンク」を含む。さらに太陽光パネルを組み合わせて、発電した電力を水の電気分解に使う一方、余剰分を蓄電池に貯蔵する。 水と太陽光だけから電力と温水を供給できるため、災害時には自立型のエネルギー供給システムとして稼働する。発電能力は燃料電池と蓄電池を合わせて30kWになり、貯蔵できる電力量は天候によって350~420kWhが可能だ。温水の供給量は1時間あたり60リットルを確保することができる。しかも都市ガスから水素を作る通常の燃料電池と違って、CO2フリーのエネルギー供給システムになる。 水素システムを設置する川崎マリエンは帰宅困難者の一時滞在施設に指定されている。災害時には300人分の電力と温水を約1週間に
![水と太陽光だけで300人分の電力と温水、CO2フリーの水素エネルギー実用化へ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/41b03369a1b3a4952fab608a8d18ae4f687104e2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fsmartjapan%2Farticles%2F1411%2F14%2Fl_toshiba1_sj.jpg)