「福岡の山田さーん、聞こえてますかぁ」 「はーい、こんにちは。聞こえてま~す」 「札幌の水野さんはどうですかぁ」 「はーい。こちらも大丈夫でーす」 「名古屋の吉田さんもいいですかぁ」 「はいはい。大丈夫ですよ」 「はい。それでは回線、いいみたいですね。じゃあ、これから会議を始めます。よろしくお願いしまーす」 これはテレビ会議システムを活用した会議の幕開けシーンである。 「ついで参加者」や「せっかく参加者」 以前も書いたが、テレビ会議やビデオ会議、Web会議などは議論が深まらない会議の代表選手である。 テレビ会議は、遠隔地にいる人を会議に参加しやすくする環境を提供してくれる。これによって、主に出張旅費や、移動時間という時間コストをカットすることができる。しかし、投資した以上は回収したくなるという「サンクコスト効果」が働いてしまう。 「せっかくだから、大阪支店の支店長にも顔を出してもらおうか」