トヨタ自動車の下請け企業は全国に約3万社。円安の恩恵もどこ吹く風で日々これカイゼンに励む、というストイックな印象をお持ちの方も多いだろう。だが今、そのクルマづくりの技術と情熱を「カクテルシェーカー」づくりに振り向けている下請け企業がある。酒好きの道楽? などとあなどるなかれ。目標は本気の世界進出、新しい「ジャパン・ブランド」の創出なのである。 そのカクテルシェーカーのブランドは「BIRDY.(バーディー)」。ゴルフのバーディーにかけ、パーより一段上を、という意味が込められている。この10月、経済産業省の「JAPANブランドプロデュース支援事業」の一つに採択された。すでにイギリスの超老舗ホテル「ザ・サボイ」のヘッドバーテンダー、エリック・ロレンツが認めるコラボレーション商品も誕生。イギリス、ドイツ、ギリシャなどカクテルの本場ヨーロッパに乗り込み、さらにロシアやオーストラリアにも販路を広げよう