前原国土交通相は先月30日、公約で掲げた高速道路の原則無料化について、2010年度から最大4年間で実施する方針を明らかにした。昨年の衆院選マニフェストでは2年間の段階的実施を経て2012年度から完全実施する工程表を示していたが、事実上、修正した形だ。 なぜ前原国土交通相が高速道路無料化について、不安定な姿勢を見せているのか私には理解できない。事態がこれほどこじれてしまう理由は、前原国土交通相が「まともに」高速道路を無料化しようとしているからだ。 しかしそれでは、道路公団をどのように処理するのか、あるいは同団体が抱える約30兆円の累積債務をどうするのか、という点に答えられない。また高速道路を無料化した後、修理などの負担は誰が負うのかも不明だ。 これに対する私の答えはこうだ。すなわち、高速道路は「国道0号線」として扱い、現在の国道予算(税金)の中に組み入れる。ただし、これだけでは累積債務を解消
![高速道路無料化の“内容”を理解出来ない政治家/年金制度は2階建てに - 大前研一のニュースのポイント](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/df3a50c14b465108d37d0f484920317dd74971fb/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fu.xgoo.jp%2Fimg%2Fsns%2Fblog.png)