3月17日、防衛大学校の卒業式に臨席した安倍首相は、訓示を行った。 防衛大学の卒業式に総理が出席し訓示するのは当然のこと。それが毎年報道されるのは当たり前のことではあるが、今年の卒業式での訓示では各社とも、 「政治も、その責任をしっかりと果たさなければならない。次は、私たちが、自衛隊の諸君が強い誇りをもって職務を全うできるよう環境を整えるため、全力を尽くす決意です」 という一言に注目し、「憲法改正に改めて意欲を示した」と報じている。 ●日本テレビ「安倍首相”自衛隊の憲法明記に改めて意欲”」 ●共同通信「首相、改憲「政治も責任果たす」 防衛大卒業式で訓示」 この一言だけで「憲法改正への意欲」を表明したと断じてしまうのはいささか性急気味ではあろう。 しかし、訓示全体を読んでみるとこの一言の直前に、 「本日は、昭和51年に卒業されたOBの皆さんもお集まりです。皆さんがこの小原台で学んでいた頃、裁