衆院選が公示された2日以降、安倍首相と菅官房長官がそろって首相官邸を留守にし、応援遊説などで地方を回る異例の態勢をとっている。 首相は2日に福島、宮城、3日に新潟を回り、4日は和歌山、大阪を訪れる予定だ。菅氏は2日は神奈川、3日は静岡、愛知で街頭演説をこなした。4日は茨城、千葉に向かう。 歴代政権では、選挙期間中も官房長官は官邸にとどまるのが慣例だった。菅氏も昨年の参院選では、官邸で定例の記者会見をこなした後や休日に遊説を行っていた。だが、今回は、定例の記者会見も参院議員の世耕弘成官房副長官に代行させ、各地を飛び回っている。政府内からは「官邸の『ツートップ』が不在では、災害などの初動対応に思わぬ遅れが生じる恐れがある」(外務省幹部)との懸念も出ている。