【ロンドン共同】ノーベル文学賞に決まった英国人小説家カズオ・イシグロ氏(62)=長崎市出身=は5日の記者会見で、今後の表現活動について「漫画とコラボレーション(連携)したい。新たな分野で興奮している」と述べ、文学の枠を超えた旺盛な創作意欲を見せた。5歳で渡英後、日本の祖父が送り続けた少年漫画を読んだ経験も大きな影響を与えた。 イシグロ氏は映画脚本の執筆や音楽の作詞作曲にも精力的に取り組み、創作の幅を広げている。記者会見では「広い世界で大勢の人と通じ合い、世の中から多くを吸収しようといつも心掛けている」と語り、飽くなき探求心をみなぎらせた。