つい福袋を買ってしまう消費者の心理学 「初売り」「新春特別セール」など、年明けは何かと購買意欲を駆り立てられる言葉が目立ちます。いつもは衝動買いをしないのに、つい福袋を買ってしまったなどという人もいるかもしれません。そうした人の消費行動には、どのような心のメカニズムが働いているのでしょうか。 衝動買いに限らず、消費者の行動を理解するための重要な視点があります。それは「人が情報を処理するには心的リソース(資源)が必要で、リソースは基本的に不足している」という考え方です。 私たちは目や耳で外の世界の情報をキャッチしたり、頭の中で物事について考えたりしますが、こうした情報を処理するために利用できる心的リソースは、意外なほど少なかったり、簡単に枯渇してしまいます。 例えば、短期的な記憶の容量は、語呂合わせなどの手段を用いない限り、「4個」程度しかありません。また、外の世界の情報に注意を向けて細かく