「40代になってまで氷河期と言われると思わなかった。一番の誤算です」。「ロスジェネ世代」の象徴的存在として発信を続け、2月に新著「ロスジェネのすべて 格差、貧困、『戦争論』」を刊行した作家の雨宮処凛さん(45)は、この世代が新卒時に味わった苦しみが今も尾を引き、さらに過酷な状況になっていると指摘する。20代に一時右翼団体に所属した後、反貧困運動に取り組むようになった異色の経歴を持つ雨宮さんから見たこの20年とは――。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】 19歳でフリーターに 「超貧困」を経験 北海道出身。1993年に高校を卒業後、美大を目指して上京し、予備校に通っていました。2浪して進学をあきらめた時、世の中は「就職氷河期」と言われていた。19歳でフリーターになり、アルバイトを始めましたが度々クビになり、生活はどん底。超貧困でした。外国人労働者が増え始めたのもその頃です。バイト先で働いて
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