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ブックマーク / www.cyzo.com (29)

  • 自ら「グル」になろうとした中沢新一ら研究者たちの罪と罰

    オウム真理教による地下鉄サリン事件から、今年で16年が経過した。15年の節目には各出版社もオウム問題を総括すべく、書籍の刊行や雑誌で特集を組むなどしたが、大きな反響もなく、もはや事件は風化したというのが現実ではないだろうか。しかし、オウム真理教が起こした地下鉄サリン事件は、いまだにきちんとした総括が行われているとは言いがたい。宗教学者の大田俊寛氏は、今年3月に出版された『オウム真理教の精神史 ロマン主義・全体主義・原理主義』(春秋社)において、宗教学者の責務を果たすべく、オウム事件の総括を試みた。今回、その大田氏と、元オウム真理教幹部でアーレフ(現アレフ)の元代表でもあった野田成人氏に対談を行ってもらった。野田氏自身、事件を総括すべく、昨年オウム真理教とアーレフ時代の出来事を克明に綴った『革命か戦争か オウムはグローバル資主義への警鐘だった』(サイゾー)を上梓している。オウムという存在を

    自ら「グル」になろうとした中沢新一ら研究者たちの罪と罰
  • AKB48、ももクロ……ヒャダイン/前山田健一が語るニコ動&アイドル曲方法論(前編)

    ニコニコ動画に58の動画を投稿し、合計再生数は2,000万PVを越える歌い手・ヒャダイン。「FINAL FANTASY」、「マリオ」シリーズなどテレビゲームのサントラに”キャラソン”のように歌詞を付けた動画で一世を風靡。さらにコミカルな作品からシリアスなオリジナル曲まで幅広い作家性でユーザーを魅了してきた。 そんな彼が今年5月5日、”プロの犯行”であることを自身のブログでカミングアウト。実は彼、東方神起、倖田來未×misonoなどに楽曲を提供してきた作詞・作曲家、音楽プロデューサーの前山田健一だったのだ。さらに彼は、AKB48、月島きらりstarring 久住小春(モーニング娘。)、ももいろクローバー、大島麻衣などのアイドルソングを数多く手がけていることでも知られている。活動のフィールドを広げる前山田に、音楽への信念、ヒャダインとしての活動が前山田にもたらしたもの、そして今後のヴィジョンを

    AKB48、ももクロ……ヒャダイン/前山田健一が語るニコ動&アイドル曲方法論(前編)
  • 誰がアニメを変えたのか? 世代論で切るオタク文化の10年、そして50年

    たとえば中二人口は、団塊の世代が14歳前後にさしかかった1963年に247万人というピークを迎えるが、そのとき彼らが熱心に読みふけっていたのは、サンデー、マガジンの二大週刊少年マンガ誌だ。当時はマンガが若いメディアだったのだ。そのままマンガを読み続け、世代がスライドしていくに従い、青年向け、大人向けのマンガ誌が創刊されていったのはご存知のとおり。 オタクメディアの成否は、いかにして14歳以下の子供たちを捉えるかにかかっていることになる。 ■「少子化」がアニメの訴求対象をシフトさせた 次の波がアニメだった。74年の『宇宙戦艦ヤマト』に始まるアニメブームは多くの若者を巻き込む。サブカル誌「OUT」が特集を組み、のちにアニメ専門誌へと変貌していくほどのパワーがあった。森川氏はこの衝撃を「STUDIO VOICEがエヴァ特集号を発行した時に似ている」と、昔を知らない人にもわかりやすく表現したが、つ

    誰がアニメを変えたのか? 世代論で切るオタク文化の10年、そして50年
  • 黎明期を知る”悪役専門”柴田秀勝が語り尽くした「声優のリアル」を聴け!(前編)

    俳優歴12年目にして『タイガーマスク』の「ミスターX」役で声優デビューを果たした柴田秀勝。近年は『天体戦士サンレッド』のヘンゲル将軍役で若いアニメファンの支持も得ており、今年に入っても『ウルヴァリン』の矢志田信玄役を演じるなど、その輝きにまったく衰えは見られない。 かつては歌舞伎俳優を志し、アニメどころかテレビ初期からメディアに関わり続けてきた柴田は、声優業の移り変わりをどう捉えているのか。俳優業のスタートと同時に開店した新宿ゴールデン街の会員制バー「突風」を訪ね、今昔の違いについて訊いた。 ──アニメーションの草創期には「声優」という職業はあったのでしょうか。 柴田秀勝(以下、柴田) 声優という言葉はなかったです。ラジオはありましたから、それ専門に「放送劇団」というものがTBSにも、NHKにもありました。それが声優の走りと言えば走りですかね。声を専門にやる俳優さんがいたことはいました。人

    黎明期を知る”悪役専門”柴田秀勝が語り尽くした「声優のリアル」を聴け!(前編)
  • 「作品」を「コンテンツ」と呼び始めた邦画界 ”お蔵入り映画”が続出する杜撰な内情

    2005年に製作されたものの、5年間お蔵入り状態になっていたオムニバスホラー 『オボエテイル』のポスター。ポジフィルムおよびスチール素材を製作会社が紛失したため、 画面から抜いたシーン画像とイラストの合成で作られている。 (c)2005(株)ベルウッド 年末年始は映画館がもっとも賑わう稼ぎどきだが、映画界から明るいニュースがなかなか発信されない。映画ファンから長年支持されてきた恵比寿ガーデンシネマが1月28日に閉館するのに続き、シネセゾン渋谷も2月の閉館を予定している。2010年6月には渋谷シネマライズが3スクリーンから1スクリーンに縮小。都内で個性を競い合ってきたミニシアターが厳しい状況に追い込まれている。また、邦画バブル以降、年間400以上も公開されている日映画だが、興収成績の上位は『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』『THE LAST MESSAGE海猿』と

    「作品」を「コンテンツ」と呼び始めた邦画界 ”お蔵入り映画”が続出する杜撰な内情
  • 痴漢冤罪で命を絶った青年が録音していた「警察の非道」

    「新宿駅 痴漢冤罪」――今、この言葉でネット検索をすると、ブログや記事、掲示板の書き込みなど、溢れるほどの関連情報を検出することができる。そしてその「情報」はどれも、日社会の巨大な矛盾を浮き彫りにする悲痛で救いようのないものばかりだ。 昨年12月に新宿駅構内で一人の男性が痴漢容疑をかけられて暴行を受け、警察からの取調べの後に自らの命を絶った。男性の名は原田信助さん(25歳・当時)。2008年に早大商学部を卒業後、宇宙開発研究機構(JAXA)に入社した後、昨年10月に都内の私大職員へ転職していた。 事件はその2カ月後、12月10日の夜10時55分頃に起こる。職場の同僚から歓迎会を開いてもらった信助さんは、帰り道の新宿駅で酒に酔った男女数人の大学生グループとすれ違った際、「お腹をさわられた!」「痴漢!」と叫ばれ、連れの男子学生に殴られて階段から引き落とされるなどの激しい暴行を受ける(茶髪の若

    痴漢冤罪で命を絶った青年が録音していた「警察の非道」
  • 「音楽が一秒で降りて来る瞬間、それは幸福な体験」音楽家・菅野よう子の世界(前編)

    俳優・小栗旬が初めて監督を務める、ということで話題を振りまいている映画『シュアリー・サムデイ』の公開が、いよいよ目前に迫ってきた。 作の魅力として、ドライブ感あふれるシナリオや濃いキャラを演じる俳優陣の演技などが挙げられるが、それ以外にも日が誇る音楽界の至宝・菅野よう子が手掛けるサウンドトラックも忘れてはいけない。 特に、トータス松、曽我部恵一、石毛輝(the telephones)、ROY(THE BAWDIES)、近藤房之助、手嶌葵といった錚々たるアーティストの歌声と菅野よう子の奏でる泥臭く、ソウルフルな音楽が生み出す「熱い」歌モノは必聴ものである。 今回は、菅野よう子の口から映画『シュアリー・サムデイ』、そして自身の手掛けたサウンドトラックの魅力。そして音楽観に至るまでを、たっぷりと語ってもらった。 ──『シュアリー・サムデイ』の音楽制作を請けるまでの経緯を教えてください。 菅

    「音楽が一秒で降りて来る瞬間、それは幸福な体験」音楽家・菅野よう子の世界(前編)
  • 「ルールよりも面白さを伝えたい」 すごろくや店主が語るボードゲームの魅力

    東京・高円寺の駅前にあるボードゲーム専門店「すごろくや」。店内に所狭しと並ぶボードゲームとカードゲームは、常備約400種類! 品揃えの珍しさはもちろん、今や多くのお店が行う「twitter割引」を、最初に提案・実施したお店としても話題となり、多くのメディアに取り上げられた。また、最近ではプライベートで利用しているという伊集院光や水道橋博士が、ラジオや雑誌でお店を紹介。その効果もあり、ますます客層に広がりを見せているという。 そんな「すごろくや」を4年前に立ち上げたのが店主の丸田康司さん。ゲームといえばデジタルが主流の今、なぜアナログなゲームにこだわるのだろうか? 丸田さんに話を聞いた。 ――そもそも、なぜボードゲーム専門店を始めようと? 丸田康司さん(以下、丸田) 元々、私は「MOTHER2」「風来のシレン」などのテレビゲームソフトを作っていたんです。”ゲーム来の良さ”みたいなものがどん

    「ルールよりも面白さを伝えたい」 すごろくや店主が語るボードゲームの魅力
  • 『ザ・コーヴ』狂想曲 海外メディア・関係者・監督を直撃!(後編)

    ■前編はこちらから。 昨秋、『ザ・コーヴ』が東京国際映画祭で上映された際、来日して会見を行ったルイ・セホイヤス監督。公式会見を終えた後、サイゾー取材班はセホイヤス監督の宿泊先を訪れ、独自にインタビュー取材を行っていた。 その際、監督から語られた制作意図や自身の生活、撮影者としての倫理観などを、ここに公開する。(20分という限られた時間の中で会話が終始噛みあわずに進んだことをご了承ください) ――映画の制作意図についてお聞かせいただきたい。 監督 私は世界を変えたいと思ってこの映画を作った。10ドル払って楽しむだけの映画ではない。この映画によって日人とイルカの双方が幸せになれるのだ。 ――あなたはイルカをべない。では他の魚もべないのか? 監督 べない期間があった。しかし、動物も魚もべないと体に元気が出ないので、今は少しべている。 ――元気が出るために人は動物や魚をべる必要があ

    『ザ・コーヴ』狂想曲 海外メディア・関係者・監督を直撃!(後編)
  • トミノがボケてフクイがツッコむ!? ガンダム2大巨匠が天文学的議論に臨む

    3月9日、東京・六木ヒルズで「ガンダム天文入門」と題するセミナーが催された。セミナーといっても、雰囲気は比較的くだけたもの。ガンダムネタをまじえて天文学、宇宙科学の知識を楽しく学ぶ内容である。 登壇者も豪華。『SFアニメを天文する』(日評論社)という著書を持つ、アニメを愛する天文学者の福江純氏がトーク部分のMC役を務め、富野由悠季氏(『機動戦士ガンダム』監督)、福井晴敏氏(『機動戦士ガンダムUC』著者)の”ガンダム2大巨匠”に疑問をぶつけるという構成だ。 冒頭、福井氏が富野氏を次のように牽制した。 「ご存知の通り、ヘタにガンダムの話をすると怒る。”人は宇宙には住めない”とか、30年前に我々が一所懸命のぼった梯子を一所懸命外してまわるような人なので、福江先生と話したときに、何かしらの軋轢が起こったら、すかさず火消しに入る、そういう立ち位置で今日は参加させていただきたい」 これに対し富野氏

    トミノがボケてフクイがツッコむ!? ガンダム2大巨匠が天文学的議論に臨む
  • ロンブー淳の「不気味なる奔放」テレビ朝日『ロンドンハーツ』が嫌われる理由

    5月13日、社団法人・日PTA全国協議会は「子どもに見せたくないテレビ番組」のアンケート調査で、テレビ朝日の『ロンドンハーツ』が6年連続で首位になったと発表した。ロンドンブーツ1号2号が司会を務める『ロンドンハーツ』は、今ではすっかり「日一の有害番組」の地位を確立した感がある。 それにしても、この番組のどこがそんなに問題視されているのだろうか。アンケート調査では、その理由として「内容がばかばかしい」「言葉が乱暴である」「常識やモラルを極端に逸脱している」といったことが挙げられていた。だが、それらの条件に当てはまるバラエティ番組ならほかにもあるし、この番組だけが突出して下品だったり暴力的だったりするわけでもない。 恐らく、『ロンドンハーツ』がPTAに嫌われている最大の理由は、この番組が芸人・田村淳の性が最も露骨に出ている番組だという点にある。いわば彼らは、田村淳というつかみどころのない

    ロンブー淳の「不気味なる奔放」テレビ朝日『ロンドンハーツ』が嫌われる理由
  • Perfumeはもはや敵なし!? “フォロアー”が次々と自滅している

    音楽業界では古くから、「柳の下には5匹のドジョウが隠れている」と言い伝えられているという。一つのヒット曲が出たら、それを模倣した楽曲が必ず登場し、なぜか相応の実績を残すといった意味だ。バンドや歌手のあり方についても同様で、たとえば男性ダンスユニットが流行すれば、雨後のタケノコのように同種のユニットが登場する。それが音楽業界における伝統的なビジネススタイルだった。 しかし、そうしたやり方が通用しないケースもある。昨年大ブレイクを果たしたPerfumeである。先日も東京・代々木競技場第一体育館で二日間のコンサートを行うなど、向かうところ敵なしといった感がある彼女たち。音楽業界がその大成功ぶりを静観するわけもなく、多数の”Perfumeフォロアー”的ユニットが登場したが、そのほとんどがパッとしないのだという。 「エレクトロと呼ばれるダンスミュージックを取り入れたサウンドトラックは、その手の音楽

    Perfumeはもはや敵なし!? “フォロアー”が次々と自滅している
  • 「言葉狩りより芸術性」放送禁止用語を堂々流すTOKYO MX

    一瞬、我が耳を疑った。何気なく見ていたテレビから、いわゆる「放送禁止用語」が、普通に流れてきたのである。 番組は、TOKYO MXの「円谷劇場」という枠で再放送されている、『帰ってきたウルトラマン』。70年代以前に制作された番組には、現在では放送に不適切な表現を使用していることが時々あり、その部分を無音処理して放送されるケースが多い。最も有名なケースが、『巨人の星』の少年時代のクライマックス、主人公・飛雄馬が父のことを誇りに思う名シーン、「父ちゃんは、日一の日雇い人夫だ!」という箇所が、無音になってしまっているところだ(ちなみに現在では番組サブタイトルも変更されている)。こういった処理は、地上波、BS、CS問わず、現在ではそれが当たり前のこととなっている。『太陽にほえろ』で三田村邦彦が演じたジプシー刑事は、そのニックネームそのものが現在ではちょっと問題らしく、現在地上波では放送されなかっ

    「言葉狩りより芸術性」放送禁止用語を堂々流すTOKYO MX
  • 「夏フェス」ブームは終焉へ ウワサされるチケット販売不振

    CDの売れ行き不振が続く音楽業界で、唯一景気が良いとされるのが、コンサート関連ビジネスだ。なかでもドル箱は、夏の野外フェスティバル。草分け的存在であるフジロックフェスティバルをはじめ、洋楽、邦楽問わず、全国各地で多数開催されており、10万人を超える集客をほこるイベントも少なくないという。 しかし、野外フェスティバル人気のピークは過ぎたのではないか、との指摘も出ている。イベント関連会社スタッフが声を潜めて話す。 「どんな野外フェスティバルも大盛況だったのは、2006年ごろまでの話です。一昨年あたりから動員数が減りはじめ、地方の野外フェスの中には、採算割れを起こして規模縮小を余儀なくされたものも出ています」 野外フェスティバル人気の陰りは、地方イベントだけでなく、全国規模の人気フェスティバルにも波及しているという。 「どのフェスも、チケットの売れ行きが落ち込んでいます。数年前までは、大手のフェ

    「夏フェス」ブームは終焉へ ウワサされるチケット販売不振
  • 裁判員制度で大わらわ 新聞各社が「自主規制」を開始

    裁判員制度のスタートを5月に控え、大手新聞各紙は事件報道をガラリと変えることになった。「逮捕段階から、容疑者をまるで有罪のように報道されると、裁判員はあらかじめ偏見を持ってしまう」という注文が司法当局から出たため、各紙とも記事のスタイルを根的に見直すことになったようだ。 朝日新聞では、昨年中にすでにガイドラインをまとめている。その主な柱を5つ紹介しよう。 「プレミアサイゾー」で続きを読む

    裁判員制度で大わらわ 新聞各社が「自主規制」を開始
    frog78
    frog78 2009/04/02
    今までが(ry、というのはあるけどきっかけが無いと変えにくいのもまあ分かる。せっかくの機会と捉えて賢明な中の人に頑張ってもらいたいが/裁判員制度が廃止になっても戻ったりしないよね…
  • 幸満ちゃん殺害事件の裏にTBSのモラルなき蛮行 : 日刊サイゾー

    昨年12月、千葉県東金市の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(5歳)を殺害したとして勝木諒容疑者(21歳)が逮捕された。だが、勝木容疑者が知的障害者であったため、全国の特別支援学校などから「いわれなき偏見を生んでいる」と訴えが続くなど、やり切れない状況になっている。 そんななか、「事件をめぐる一部の報道こそ、捜査をかく乱し、差別も助長した」という指摘が警察、弁護側双方から噴き出してきた。「特にTBSの女性記者の行動に対しては、さまざまな面での問題をはらんでいると批判を浴び、告発に発展するのではといわれています」(地元記者)  まずは、事件について振り返っておこう。県警の発表によると昨年9月21日の白昼、路上を歩いていた幸満ちゃんが勝木容疑者に声をかけられ、自宅マンションへと連れて行かれる。幸満ちゃんは部屋の中でマンガを読んで楽しんでいたが、途中でむずかりだしたため、腹を立てた勝木容疑者が風呂場へ幸

  • 「人間を甘く見ている」巨匠・出崎統が”萌え”を斬る!(前編)

    『誰もが魅入ってしまう「源氏物語」は魔物である。自分自身の手で新しい表現の境地に挑んでみたい。』 1月15日よりフジテレビ”ノイタミナ”ほかにて放送が始まるアニメ『源氏物語千年紀 Genji』で監督を務める出崎統は、原典「源氏物語」への想いをそう表現している。昨年11月、『あさきゆめみし』からの企画変更を経て急ピッチで制作が進む中、アフレコ現場に巨匠を訪ねた。語っていただいたのは、「源氏物語」という文学作品への考察、『あさきゆめみし』から企画変更の顛末、さらには自作『CLANNAD』に覚えた違和感や現在のアニメ制作現場の労働環境についてまで……。65歳の出崎統は爛々と瞳に光を湛え、満面の笑顔で取材班を迎えてくれた。 ──抽象的な質問で申し訳ないのですが、出崎さんにとって『源氏物語』とはなんなのでしょうか。 【出崎統】素材としては旧約聖書のような広がりを持っていますよね。聖書も「人間がここま

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  • 「癒しのヒトラーおじさん」℃-ute中島早貴の発言にネット紛糾!

    4日深夜放送の『よろセン!』(テレビ東京)に出演したアイドルグループ℃-ute・中島早貴の発言が波紋を広げている。 中島は『よろセン!』内の世界の偉人を紹介するコーナー「なっきぃ的 世界偉人DEN!!」にて、ナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーを”偉人”として取り上げ、「ヒトラーおじさん」「癒しの演説」などと紹介。かわいらしいイラストや空想上のモノマネを披露するなどした。また、他の出演者もこのモノマネを唱和するなど、番組は和やかな雰囲気で進行した。 この放送中から、ネット上では番組に対する批判が噴出。 「親しみを込めてヒトラーおじさんと連呼するとは……」「いくらなんでも無知すぎる」「欧米だったら大問題になるぞ」など、中島の見識を疑う意見が多く書き込まれた他、「マネージャーはなぜこの発言を許したのか」「生放送ならまだしも、録画でこの企画はありえない」など、℃-uteの周辺スタッフや番組制

    「癒しのヒトラーおじさん」℃-ute中島早貴の発言にネット紛糾!
  • 現役デスクに聞くアニメ制作現場の”低賃金”と”海外流出”

    スタジオジブリの映画『崖の上のポニョ』が空前のヒットを飛ばすなど、一見活況を呈しているかのように見えるアニメ業界。だが、その制作現場ではスタッフたちが想像を絶するような過酷な労働を強いられているという。その実情を垣間見るべく、テレビアニメの現役制作デスクに話を聞いた。 ──まず、制作デスクという仕事について教えてください。 「一のアニメを作るためには、シナリオ、原画、動画、撮影など様々な役割の人間が関わることになる。その人たちの動きを管理して、〆切に間に合うようにスケジュールを調整するのが制作デスク仕事だよね」 ──おおまかに言って、どれくらいの人数が関わるんですか? 「30分アニメを作るのに、100人程度の人が関わってる。もちろんそれ以上の人を使って丁寧に作ることもあるけれど、一般的な予算ではこの程度が限界。しかも、一カットの原画料はロボットの派手なアクションであろうが女の子の動かな

    現役デスクに聞くアニメ制作現場の”低賃金”と”海外流出”
  • 巨匠・小池一夫が喝!「俺がマンガ界の総理になる!!」(前編)

    相次ぐ休刊、作家と編集者の軋轢、書店の衰退……はたして”マンガ”はどこへいくのか? 原作者として『子連れ狼』『クライング フリーマン』などのヒット作を生みだした稀代のヒットメーカーにして、無数のクリエイターを育ててきた”マンガ界の父”でもある小池一夫が、混迷する現在のマンガ界に喝を入れる! 心して聞くべし! ──ここ数年、有名マンガ雑誌の休刊が相次いでいますが、この状況をどう感じていますか? 【小池一夫(以下、小池)】 とにかく、日のマンガ界に危機的な状況が迫っていますよ。雑誌の休刊もそのひとつです。大手マンガ誌は15万から20万部は売れないと制作費のモトが取れないんですが、それが厳しくなっている。原稿料が高いなど、雑誌ビジネス不調の原因は多々あるけど、キャラクターのライツマネジメントがちゃんと展開されていないのが大きい。日のマンガ界……”マンガ村”がそういうことを考えてこなかったから

    巨匠・小池一夫が喝!「俺がマンガ界の総理になる!!」(前編)