ロシアのカムチャツカ半島沖でのことだ。ボートで海に出た科学者と観光客は幸運にも、シャチの群れが1頭のミンククジラを襲う場面に出くわした。 めったに見られない出来事を間近で目撃できただけではない。それは、この肉食性哺乳類が狩りの後に出す貴重な音声を、水中マイクで録音できるチャンスでもあった。科学者たちはドローンも活用し、珍しい攻撃の様子を空撮した。(参考記事:「【動画】シャチが集団で巨大クジラに体当たり」) 「シャチは長時間にわたってミンククジラを追っていました。ドローンを飛ばしたころには、クジラはほとんど抵抗をやめていました。疲れていたものの、まだ噴気孔から水を噴き上げていました」 こう語るのはイネッサ・ユリエワ氏。同氏は、極東ロシア・オルカ・プロジェクトと、カサートカ・クルーズというツアー会社が共同で立ち上げた組織「チーム・トリップ」のコーディネーターを務めている。探検旅行を手がけるチー