人間ドックなどではPET(陽電子放射断層撮影)や腫瘍マーカーの検診がオプションで受けられます。また、自治体が行う定期健診などでも前立腺がんを調べるPSA(前立腺特異抗原)検診が盛んに行われています。しかし、それらを国は推奨していません。 ©iStock.com では、どうやって国はがん検診の推奨を決めているのでしょうか。それは、がん検診の効果を調べた国内外の臨床研究の結果に基づき、メリット(利益)がデメリット(害)を上回るかどうかで評価しているのです。 がん検診のメリットとは、それによって「死亡率」が下がることです。多くの人が誤解していますが、「早期発見」だけではメリットにはなりません。なぜなら、早く見つけて治療したとしても、その結果、長生きできなければ意味がないからです。 推奨グレード「A」に格付けされているのは大腸がん検診だけ 一方、がん検診にはデメリットもあります。代表的なのが、結果