中国が直面する経済的な試練を表すのに、中国国営中央テレビ(CCTV)の新社屋として設計された未来的な名建築物以上にぴったりの象徴はない。2009年にこの象徴的なビルが完成する数カ月前、CCTV幹部らは許可を受けていない花火の打ち上げを行い、火災が発生。北京の住民たちが「シロアリの巣」というあだ名をつけた、複雑なくさび形高層ビルに付随する比較的小さい建物がほび全焼した。 火災のために、CCTV本社の完成は2012年にずれ込むことになった。シロアリの巣はまだ未完成で、入居者もいない。 ビルの構造的完全性が火災で破壊されてしまい、隣接する大きいビルを損なう恐れから、解体することもできない。構造物の良い部分は、悪分の負担を払いのけることができないのだ。 二重の軌道を描く中国経済 この2つのビルは、二重の軌道を描く中国経済を彷彿させる。サービスと消費に基づく新しい軌道が、鉄鋼や鉱業など、非効率で余剰
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