交尾行動に関係する嗅覚系神経の樹状突起に、ある特定のタンパク質が強く発現していることを見出しました。 この樹状突起上のタンパク質は、隣の樹状突起に発現する別のタンパク質と結合することで樹状突起同士の反発を引き起こしていました。 今回これらのタンパク質による樹状突起反発作用は、性フェロモン情報を伝える神経回路を他の匂い神経回路から厳密に分離するために必要であると考えられます。 広島大学大学院理学研究科生物科学専攻の千原崇裕教授らの研究グループは、ショウジョウバエ嗅覚系を用いた研究により、軸索ガイダンス分子として有名なEph、Ephrinタンパク質が樹状突起にも作用することを発見しました。とりわけ性フェロモン情報を司る神経回路で強く発現したことから、その他の匂い神経回路から分離するためにこれらのタンパク質が必要であることを見出しました。 本研究は、東京大学大学院薬学系研究科(三浦正幸教授、大学