■赤田康和(デジタル企画報道チーム) 雑居ビルのスタジオの一室にいる自分がインターネットを通じて約3万5千人とつながっている。自分の発言に次々とコメントが書き込まれ、画面上を走っていく。その数、約7万件。温かい応援するようなコメントもあるが、辛口なものや厳しいものもある。それらコメントによる「批評」にさらされながら、私が抱いていたのは、不思議と、温かな気分だった――。 動画投稿サイト「ニコニコ動画」(ニコ動)で、9月22日夜に「生放送」された番組、「朝日新聞とニコニコ動画、生き残るのはどっちだ?」に出演した。私は朝日新聞の電子版「朝日新聞デジタル」を強化するため報道局に新しくできた「デジタル企画報道チーム」への人事異動を8月末に告げられた。そんな事情もあって、デジタル時代の新聞の可能性を考える番組に出演することになった。ネット経由で多数の人がつながりあう「ソーシャルメディア」の現場で見たこ