08年の「第33回 木村伊兵衛写真賞」は、岡田敦氏と志賀理江子さんのお二人が受賞された。心より祝したいと思う。今回から4回にわたり、この木村伊兵衛写真賞について飯沢氏に話を伺うことにした。まずは伊兵衛賞創立の経緯と歴史について。(文中敬称略) 木村伊兵衛と朝日新聞社の関係 木村伊兵衛写真賞ってなんなの? という話からはじめようか。賞の名前にもなっている木村伊兵衛は、日本写真家協会の初代会長も務めた写真界の重鎮であり、非常に人気の高かった戦前・戦後を代表する写真家なんだ。スナップの達人で、居合い抜きのように人が気づかないうちにサッと撮ってパッと去る撮り方だったといわれているね。東京の下町の生まれで洒脱な人柄、カメラのメカニズムについての知識も深いということで、文字通り日本の写真界をリードしていた人なんだ。 木村伊兵衛写真賞ができた経緯は、賞の主催者である朝日新聞社と木村伊兵衛の関わりが大きな
この数日間で、長年ともに暮らしてきた小動物があいついで死んだ。自分の生活能力の著しい減退を感じる。布団の中から這い出すことにすら困難がともなう。いい歳こいて畜生のひとつやふたつくたばったくらいで無用なセンチメンタリズムに惑溺してメソメソしやがってという声が聞こえてくる。他方で、動物好きにとってペットは家族同然らしいからねぇなどという慰めの声も聞こえてくる。しかし、ぼくはべつに動物好きなのではないし、メソメソするのに年齢はあまり関係ないんじゃないかとも思う。さらにしかし、そんな問答はぼくの脳内でグルグルと回転しているだけであり、つまり頼まれてもいないのに勝手に逆ギレしているわけであり、これはちょっとしたビョーキなのだとも思う。ただ、彼女たちの不在を埋めるために数リットルの酒と数ミリリットルの涙とが必要だったことはたしかだ。チロは17年前に妹が拾ってきた捨て猫。田舎の家にやってきたときには20
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