福井鉄道は福武線に、線路と道路の両方を走ることができる軌陸両用除雪車を導入する。昨年まで稼働していた一九二三(大正十二)年製の電気機関車「デキ11」に替わり、冬場の安定運行に向けた新戦力として期待がかかる。 車両は全長七メートル、幅と高さが各二・四五メートル、出力八十六キロワットでデキ11の約二十倍。道路ではタイヤで最高時速四十キロで走り、線路は前後に備わる鉄輪を下ろして走行する。雪を線路の片側に押し分ける方式のデキ11と違い、雪をかき込んで、上部に付いたシュートからあらゆる方向に最大二十九メートル飛ばすことができ、最大除雪量は一時間に八百五十トンと除雪能力が高い。