のみ込みが難しくなったお年寄りにも味わう喜びを――。横浜市のシェフや歯科医らがタッグを組み、食材を細かく砕いて成形した「嚥下(えんげ)フレンチ」を生み出した。「おいしく食べて、生きる力に」と願う。 ぱさつかないように秘密の食材を加えたスポンジケーキの上に、いちごのムース。さらに色鮮やかな果物3種のゼリーを載せて。鶴見大歯学部の飯田良平助教(42)が、横浜市港北区のフランス料理店「HANZOYA(ハンゾウヤ)」の加藤英二シェフ(45)らと開発した嚥下ケーキ「フェリシテ」だ。 飯田助教は3月末、まだ寒さが残る宮城県気仙沼市を訪れた。くも膜下出血の後遺症で口から食べる力が弱った伊東泰子(よしこ)さん(87)に、ケーキの試食をしてもらうためだ。 長女のあき子さん(64)が、… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続