フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演し、ネット上で誹謗(ひぼう)中傷の末に急死した女子プロレス選手、木村花さん(22)に対し、制作側が「同意書兼誓約書」を課していた。演出を含む撮影方針に従わせ、従わずに制作に影響が出た場合には損害賠償を負わせるという内容。文書が木村さんにどんな影響を与えたのか。内容に問題はないのか。木村さんの母響子さん(43)や関係者の話をもとに考えた。【宇多川はるか、牧野宏美、五味香織/統合デジタル取材センター】 友人に「スタッフにビンタぐらいしちゃえばとか言われた」 花さんへの誹謗中傷が激化するきっかけとなったのは、出演者の一人がプロレスのコスチュームを誤って洗濯して使えなくなり、花さんが相手の帽子をはたいて強く抗議するシーン。花さんは生前、響子さんに「(相手を)ビンタしろとスタッフからあおられた。(プロレスラーなのに)ビンタはできないから帽子をはたいた」と打ち