【北京=野口東秀】中国が、高度な軍事技術の共同研究など、ロシアとの新しい軍事協力関係構築に向けて動き出した。関係筋が明らかにした。1990年代とは異なり、中国軍の技術水準と購買力が上昇していることを背景に、中国側は「主導権を握り、これまでのような単純な兵器購入ではなく、技術導入を重視する方針だ」という。ロシアの技術で、自国の兵器開発の水準を新段階に飛躍させる狙いだ。 中露両国の担当者が昨年12月、北京で協議して方向性が打ち出された。ロシアの戦闘機スホイ27、30の中国での生産体制の継続だけでなく、最新鋭戦闘機スホイ35の生産についても話し合われたという。 中国は、ロシアの最新式対空ミサイルS400系などの購入を希望したとみられる。関係筋によると、中国は、ロシア製完成兵器の輸入という図式を修正し、「スホイ系戦闘機のように自前の生産能力を持つことが重要だ」と考え、輸送機やエンジン、ミサイルなど