記事一覧 福井・普門寺に最古アイヌ語集 僧侶・空念、江戸中期記す (2010年8月18日午前7時40分) 越前出身の僧・空念が江戸時代中期に北海道を回り、アイヌ語を記した古文書=福井市南山町の普門寺蔵 江戸中期に全国行脚した越前出身の僧侶・空念が1704(宝永元)年に北海道を訪れアイヌ語をつづった古文書が、福井県福井市南山町の曹洞宗普門(ふもん)寺で保管されていることが分かった。専門家によると、記録年が明らかで、アイヌ語と日本語がまとまった形でつづられた対訳書は国内最古とみられる。 古文書は約150ページ。空念が北海道を歩いた足跡をつづり、後半の26ページにアイヌ語と日本語の対訳が記してあった。「父ハ はんべ」「母ハ はほう」など家族の呼び名や「口をハ ばろう」「あたまハ しやば」といった体を表す言葉、気象、季節、物の数え方など約460語句。「宝永元年」の年号と署名、朱印もあった。末尾に